「生きる力」の英訳は?

  一昨日の越ヶ谷高校サマーセミナーの中で印象に残ったことを書いておきます。きっかけは「キーコンピテンシー」の話の後に「生きる力」が出てきたので、「この2つは同じなの?」と気になりました。質問してみると、立田先生の回答は「ほぼ同時期に研究をしているので互いに影響は受けていると思うけど、日本の文科省はオリジナリティーを主張したいのでしょうね」でした。
 まあ、文科省のプライドはそれでいいとして、で、「生きる力」ってなに?の疑問は残りました。そこで思い出したのが「英訳の方が理解しやすい」ということです。
 私は次の経験があります。「ゆとり教育」の本を読んでいたところ、その本には随所に英訳が載せてありました。みなさんは「ゆとり教育」をどう英訳しているかご存知ですか?
正解は ” a more flexible”または” pressure-free education system”です。「より柔軟で」「(生徒に不要な)圧力を与えない教育」ということです。これだととても意味が明確です。「詰め込み教育」ではなく、生徒に不要なストレスをかけずに意欲的に学習するようにしよう、という意味が素直に伝わってきます。(一部にrelaxed educations とする意見もありますが‥)
 そこで「生きる力」も英訳を聞いてみようと思いました。みなさんはご存知ですか?正解は、 Zest for living です。Zest の意味は「熱意」「情熱」などです。つまり「生きる力」と「生きる情熱」です。生徒たちが情熱を持って生きるようになることを目指すのが学校教育の目標だということです。いかがですか?私にとっては、とってもわかりやすい表現です。文科省は英訳を併記して出した方が良いのではないかと思います。