うまくいかなかったら中断する(アクティブラーニングを始めるコツ5/10)

新しい授業を始めるのはとても不安です。そこで、「うまくいかなくなったら、中断する」準備をしておいてから、本番に臨むことをお勧めします。準備をしておくことで、挑戦するのに気が楽になることもありますし、実際に中断せざるを得なくなったときにも、あわてることなく中断することができます。

特に、注意したいのは、生徒が「中断したのは私のせいだ」「あいつのせいでダメになったんだ」「お前が原因なんだよ」などと傷ついたり、傷つけ合うことにならないようにすることです。これが起きると、そのあとの「話し合う」などの能動的な活動が「安全・安心」ではなくなります。或いは、「先生の顔色を伺いながら」のグループワークになってしまいます。
左の図に示したように、「事前に準備をする」「授業中に中断する」「事後に対応する」ことが必要です。項目としては図に示した内容を参考にしていいただければ充分だと思います。

最後に。生徒を傷つけないように気を付けて中断できたとしても、主体の先生自身が傷つくことの方が多いと思います。ストレスが貯まります。焦りも出てきます。このときに、「早く再開しなくては」と、すぐに再挑戦することは避けた方がよいと思います。教師の焦りやいらだちは生徒にすぐに伝わります。生徒はプレッシャーとして感じます。「うまくやらなくては」「先生の気に入るようにしなくては‥」とすぐになってしまいます。
ぜひ、先生自身が信頼できる人に相談して、共感してもらい、慰めてもらい、休養を充分に取ってから再調整して欲しいものです。