WSによるグループワークの特徴2

 特徴の2は「生徒の視点」に立ったときの特徴です。他者との関わりの面において、普段の授業時間中や休み時間などにはなかなか経験できないことを体験することとなります。

 普段の活動とは異なる点を例示しながら述べていきます。
(1)「説明」で行動計画を意識できる。(WSに書き、読み返し、説明することは、自分の感情・思考・意図を再認識することです。普段はそれをすることなく、ほとんどの体験は流れていってしまいます)
(2)友だち話したり、覗いたり、先生と話をしながら書ける。(授業中は隣にいる友達とも話を禁じられています。一生懸命説明している先生にも話しかけることができません。この時間の自由さは生徒にとってとても楽しいものになります)
(3)友達の話をじっくり聴ける。(いつも仲良く遊んでいても、お互いに相手が話すときには沈黙してじっくり話を聞くことなどありません。黙って友達の話を聴くことは新鮮ですし、今まで知らなかった友達の一面を「発見」することもしばしばです)
(4)友達の視線やうなづき、拍手や笑顔を受け止める。(普段もそんな場面は時々発生しているのだと思われます。しかし、それをじっくり味わうことがないのです。それを静かでゆっくりした時間に味わい反すうする体験ができます)
(5)先生に感じたことを伝える。(これも生徒たちは普段なかなかできません。話しかけても先生は忙しそうだったり、途中で誰かが割り込んできたり‥です。短時間でも先生に読んでもらえることを確信して書ける、伝えることは貴重な体験なのです)