劇的なリフレクション

 生徒たちでコーチの練習をした後、カウンセリング等の勉強仲間の教員同士で、セッションを続けていました。

 その中で私にとっては忘れることのできない劇的なリフレクションが起きたセッションがありました。養護教諭のAさんが提示した問題は「同僚の養護教諭Bさんとことごとく意見が異なり、ストレスを感じる」というものでした。メンバーは何とかBさんの気持ちを和らげようと質問を続けましたが、なかなかうまくいきませんでした。Bさんの再定義は「私が(Bさん持っている)看護士資格を持っていないのが問題だ」となりました。メンバーは全員が不同意でした。コーチとしてはどうなるのかと不安で仕方がありません。
 再定義で全員から同意がとれない場合は、更に質問をづけます。その中で次の質問が出ました。「あなたが看護資格をもっていればBさんとのトラブルはなくなりますか?」
 この質問にAさんは一瞬凍り付きました。少し沈黙が続いた後、「…いいえ、そんなことないですね!」と答えました。「資格の問題ではないことに気づきました。もっと基本的なことですよね。コミュニケーションが不足しているのだと思います!」これに全員がすぐに同意。あっという間に、ゴールイメージと行動計画ができてしまいました。
 このとき、チームとしても大きな達成感を得ることができました。思わずメンバー同士が握手するほどでした。私もリフレクションはいつでも起こりうるということを初めて実感できたセッションでした。