科学部でのセッションa

 アクションラーニングにとても魅力を感じた私は何とかALコーチの訓練を受けようとしました。当時は平日の講座しかなく、1年ほどたってようやく土曜日の講座が始まり受講することができました。

 基礎講座を2日間、コーチ養成講座は1ヶ月に1回で4回続きます。そのコーチ養成講座の中で、講座外セッション課題が出されました。私はその宿題を当時顧問を務めていた科学部の生徒たちに手伝ってもらうことにしました。春休みだったので問題提示をしてくれた副部長の心配は「新入生歓迎の部活動紹介の準備が進んでいない」というものでした。その問題を共有し本質を探るために「質問だけ」をしていきます。すると「何人入部させたいの?」「どんな後輩を入れたいの?」「どう育てるかが大切ではないの?」等々の質問が出てきます。何となく。、、当初の問題設定からずれている気がしたのですが、そのまま再定義をします。なんと、全員一致で「科学部がだらしないのが問題だ」となってしまいました。
 その後、ゴーイメージを確認して、行動計画をたてるために再び質問をしていきます。その結果出てきた行動計画は、①最低限のルールを作ろう。②活動日・時間、欠席連絡方法、日誌などを決める。③部長と副部長で明日話し合って原案を決める。④来週の活動日に、原案を基に話し合いをする。でした。私は顧問になったばかりで気になっていたことだったのですが、それを生徒たちが自分たちで気づいていくのに驚きました。実際に、その後、連絡方法が整備され、科学部日誌もつくられました。
 私は「高校生にもアクションラーニングができる!」と驚きましたし、大きな可能性を感じたものでした。