アクションラーニングとの出会い2

「アクションラーニング(質問会議)」との出会いは次のようなものでした。私にとっては実に偶然の積み重ね、そして大きな影響をもたらした出会いでした。

 当時の私はB高校からC高校へ異動したばかりでした。B高校では「キャリア教育」をテーマとした「総合的な学習の時間」のプログラム開発や教室で行うグループワークのためのワークシート開発などをやっていました。それらをまとめた著作「担任ができるコミュニケーション教育(ほんの森出版)」を上梓したところでもありました。その本がきっかけで関西の「キャリア・カウンセリング研究会」の勉強会に呼んでもらいました。私の発表は無事に終わり、懇親会の席上、次回の案内がありました。そこで出てきたのが「アクションラーニング」という聞き慣れない言葉でした。
 偶々、隣の席に次回の講師を務める方がいらっしゃったので、好奇心旺盛な私は「何?何?」と質問の連続でした。とても大きな興味を持った私は2ヶ月後の次の研究会にはメンバーとして出席することにしました。出席すると2回のセッションがありました。1回はメンバーとして中に入り質問をしました。もう1回は外から見学しました。このときの経験は私にとっては「驚愕!」と言って良いほどのものでした。
 まずは「質問だけ」で進める会議に違和感がありました。しかし、終わってみると問題提示した人は大喜びです。たった1時間の間に悩みの本質が明確になり、次の行動計画ができあがる!しかも、批判・非難がなく、みんなにこにこ。様々なカウンセリングや特にグループを学習してきた私のアクションラーニングに対する評価は次のようになりました。
 ①ディベートより安全・安心。②ブレーンストーミングより教育的で効果的。③KJ法より時間効率がはるかに高い。④Tグループより温かい。更に、実際的、チームワーク形成ができる。「これは勉強しなくては!」と思い立ちました。