前任校から借りたプロジェクター

 プロジェクターを使い始めたところのエピソード、その2です。越ヶ谷高校に赴任する前にいたC高校では毎日プロジェクターを使っていました。当時は、県教委が県立高校各校に3台のプロジェクターを配置していました。とはいえ、授業で使う人は皆無でしたから、私が1台を独占しても何の問題ありませんでした。
 しかし、転勤となると話が違ってきます。果たして転勤先ですぐに独占的に使えるかどうかわかりません。そこで考えたのがC高校から借りることでした。情報担当の先生に「2ヶ月借りても支障ないだろうか?」と尋ねると、「どうせ小林さんしか使っていなかったんだから、全然問題ないよ」との返事。これを材料にして校長に依頼し、借用書を書いて借りることにしました。
 転勤したばかりの新参者には、新学期はとにかくあわただしく、右も左もわからないで右往左往するばかりです。そんな中でも借りてきたプロジェクターを物理室に設置しました。PCもインターネットにつなげないノートPCなら余っているとの話を聞き、これを物理室に借りることにしました。そうやって、プロジェクターを使う授業を始めることができました。
 そうしておいて、教務や管理職に「実は私の授業はプロジェクターなしではとても難しいのだけど、何とか1台物理室に常駐させてもらえないだろうか」と尋ねて歩きました。当時、越ヶ谷高校でもプロジェクターは3台。そのうち1台は定時制が持っているという状態でしたから、私ははらはらです。やがて管理職から来た返事は、「これからはプロジェクターを使う授業も増えるだろうから、新しく購入しましょう。小林さんは古いのでもいいですか?」との実にうれしい返事でした。

 その結果、上の写真のように物理室にプロジェクターとPCが常駐しています。正面はホワイトボードです。左半分に映写しています。右半分に必要なときには説明を書きます。場合によっては映写画面上に書き込むこともできるので、とても便利です。
 今になって考えてみると、こうやってプロジェクターを独占的に使わせてもらえたことは実にありがたいことでした。その後、プロジェクターを使う授業は増加する一方です。現在は7〜8台のプロジェクターがあり、数名の先生がプロジェクターを頻繁に使って授業をしています。