「〇〇スタンダード」は形骸化?

【授業研究】最近つながりができた某小学校の授業をみせていただきました。校長先生とご挨拶をした時に印象的な事を伺いました。

「最近、色々なところで〈〇〇スタンダード〉を作っているのよね」

 この〈〇〇〉には学校名や教育委員会の名前などが入ります。最近は小学校・中学校に伺うことも増えた私はあちこちで見た覚えがあります。「ふーん」と思っていた程度でさほど中身について考えたことはありませんでした。

「最初に〈めあて〉を示して、あれこれやって、最後は〈振り返り〉と進むというパターンを示しているわけです」‥と校長先生の説明が続きます。

「問題は、その手順だけをやっているけど中身がないことが多くなってきたことなんです。〈めあて〉は出すけど子どもたちにどんな力をつけたいのかわからない内容だったり、〈ふりかえり〉はするけど質問が曖昧なので子どもたちは何を話し合ったらよいのかわからないし‥。でも子どもたちはうまく対応するのですよ。何かしら雑談していたり、同じような感想を繰り返し書いたりするのですよ‥」

 ‥なるほど‥と思いました。与えられた形式を守るように見えているものの、それらは「カタチを作って見せているだけ」ということです。誤解されたままで進んでいたり、「言い訳」的に使われているということです。これは「グループワークを入れればよい」、「振り返りシートを書かせればよい」「〇分以上活動の時間を入れればよい」などの話と同じことのような気がします。

 短時間しかお話ができなかったのですが、非常に刺激的なお話を伺うことができました。ありがたいことです。

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新しいチャレンジ始めます

【授業研究】Campusノートなどの文房具で有名なコクヨにバックアップしてもらって、新しいチャレンジをします。私はほとんどの場合、学校や教育委員会主催の研修会講師を務めているので部外の人たちが自由に参加することができません。今回はオープンのセミナーなので、誰でも参加可能です。

 対象は主に中学・高校の先生たちを念頭においていますが、それ以外の校種の先生たちにもお役に立てると思いますし、学校の先生たち以外の方にもお役に立てると思います。内容は「主体的・対話的で深い学びをどう実現するか」をテーマに、基本的で具体的な実践スキルと背景理論を紹介します。

 並行して、新しい授業を支えるツール・道具も紹介します。これまでの授業は長い間、教壇・黒板・チョーク・教科書・ノート・鉛筆というツールを使ってきました。それらはとても役に立っていたのですが、それらに私たちが縛られていたという側面もあります。新しい授業では使うツールも変わってきて当然ですし、新しいツールが授業者の感じ方や考え方を大きく変えていくという側面もあります。

 私が新しい物理授業実践とともに使ってきたツールやその使い方も紹介しますし、コクヨが開発した新しいツールも紹介できると思います。コクヨの商品以外も紹介するつもりです。文房具大好きな先生たちも多いはず。楽しみながら、新しい授業のヒントをたくさん得て帰ってもらえると思います。

 とりあえず、12月までの間に全国数か所で開催します。まだ、詳細が決まっていないところもあるのですが、決まってきたものから逐次お伝えていくことにします。

1 10/20(土) 13:00~16:00    大阪

2 10/27(土) 13:00~16:00 熊本

 お近くの方は、時間を空けておいてください。多くの皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。

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名古屋学習会中止&八戸での研究会

【重要】本日(9/30(日))夕方に河合塾コスモ名古屋で予定されていた「第2回アクティブラーニング型授業実践研究会」は台風のため中止となりました。

【授業研究】金曜日には八戸光星高校の全体研修会講師を務めましたが、土曜日の午前中は有志の学習会に参加しました。約10名の参加でした。

 最近の私はこういう研究会では、できるだけ質の高い「対話~ダイアローグ~」を実現したいとチャレンジしています。が、なかなかイメージ通りには行きません。イメージしているのはカウンセリング・トレーニングのころに参加していた「非構成的エンカウンターグループ」や「Tグループ」です。

 それらのグループワークはどちらかというと個々人の感情や内面に焦点を当てます。授業改善をテーマにした場合には、そこではないと思っているのですが、ではどこに焦点を当てるべきなのか迷い続けています。

 もう1つの問題があります。大半のテーマは「新しい授業のやり方」です。時々は「担任活動」や「生徒指導」「キャリア教育」などに流れます。そうすると知識やスキルを伝えなくてはならない面が出てきます。これは前述したグループワークではあまり出てこない要素でした。ここをどうバランスよく整えていくか‥が課題だということが明確になってきました。

 目指しているのは参加者全員が「1人では得られない洞察」を得て終了することです。更には、「その洞察の連続がその後も続き、現場での実践に良い変化が起きること」です。そのためには、リーダーはどうすればよいのか‥‥。あのころお世話になった先生たちのところに久しぶりに尋ねたくなってきました。

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青森県・八戸学院光星高等学校で生徒向け授業

【授業研究】6月に続いて2回目の訪問で、生徒向けの授業を実践しました。私にとってはいつも通りの物理授業ですが、見ている先生たちには驚きのシーンがたくさんあったようです。

 「誰も寝てない」「説明を聞いていないように見えた生徒が問題にとりく始めたので驚いた」「小林さんは説明するときに『静かにして』『話をやめて』と言わないのに生徒たちはすぐに集中して聴いた」「確認テストのときに小林さんはただ配っただけなのに、シーンとなって生徒たちが取り組み始めたのに驚いた」「小林さんが板書した予定時間通りにぴったりと進めたのに驚いた」‥‥等々でした。

 終了後には「授業者を傷つけない振り返り会」を紹介しながら質疑応答を中心に解説し続けました。泊まって本日午前中には有志グループで研究会に参加します。今日も楽しみです。

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視力向上!

【授業研究】少し前に大学内で健康診断を受けました。若い時から、一度も問題がない血圧は相変わらず基準値内です。さらに、今回、視力が少し向上していました。

 数か月前から漢方薬を飲み続けていて、足先がぽかぽか温まり、夜もよく眠れるようになっていました。1~2か月前からなんとなく目が良く見えているような気がしてきてはいました。で、測定した見たら、左右とも0.2~0.4ポイント向上していました。

 漢方医にその話をすると、「それはすごいですね。年を取ってから視力が向上することはあまりないですからね」と驚いてくれました。体調がよくなっていたのはなんとなく感じていたものの、数値でわかると自信が付きます。ますます、体調維持に気を付けていこうという気になりました。

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鉄道遅延‥でも全員出席

【授業研究】本格的に後期授業が始まって最初の「基礎ゼミ」でした。1年生のキャリア教育的な授業です。30名の1年生の担任のような仕事を楽しんでいます。

 9時開始の授業なのですが、7時過ぎに学生の1人から「東横線が止まっています。遅れるかもしれません」のSNSメッセージが入りました。調べてみると渋谷⇄自由が丘間が不通(私がいる自由が丘キャンパスの最寄り駅が自由が丘駅です)。クラスのSNSグループに無理しないで登校してください、と連絡します。

 8時過ぎでも回復しません。電車は「9時ごろには復旧」の情報が出ていたのですが、9時の授業開始時に教室にいたのは5名。今日は全員に課している短時間のテストもあります。教務も心配になり教室まで状況確認に来てくれました。テストを授業の最後の10:00からの30分間に設定して実施、それでも間に合わない学生には個別に調整して実施ということにしました。

 五月雨式に登校してくる学生たちを受け入れながら、予定されていたテスト以外のプログラムを進めます。学生たちが集中して進めていくのに感心。休みがちで心配していた学生も登校。家庭の事情でベトナムに行っていた中国からの留学生も登校。テスト開始の直前に最後の学生が滑り込み、全員揃いました。

 これには少々びっくり。中にはう回路を調べて物凄い遠回りをしてきた学生もいます。遅延証明書には120分超の記録もあります。これはすごい。真面目な学生たちであることを改めて実感しました。

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リフレクション―ド

【授業研究】9/23の、セミナーの「アンケート」と「リフレクションカード」が届きました。多くの方が大喜び‥と言っても良い内容なので、安心しました。その中で特にうれしいことが2つあります。

 1つは「授業改善への意欲が高まりました」「難しいけど頑張ります」などこれからの意欲的な取組みをうかがわせるコメントが多くあったことです。私は各種のセミナーやイベントの目的は「その時間を楽しむことではない」と理解しています。現場から離れて体験したことで、益々「現場で悪戦苦闘する意欲が高まること」が大事だと思っているのです。その意味で、とてもうれしいコメントの数々でした。

 2つ目は「このプログラムを継続して欲しい」という声がたくさんあったことです。今回のセミナーに向けてはスタッフの皆さんとかなり綿密な打ち合わせを続けました。その過程で、私が自分自身の実践の構造への理解は深まりましたし、いくつかの理論等との整合性にも気が付きました。その結果が今回の内容を1日に詰め込むことがそもそも無茶というほどの膨大な内容になってしまいました。

 そこを多くの参加者が感じてくれたということがうれしいことです。今回は準備に時間がなく、理論的な裏付けをするための資料確認はあまりできませんでした。これを整理して、いくつかの段階に分けて、継続的にトレーニングできるプログラムにブラッシュアップしたいと強く思います。

 授業改善の動きについては「技(スキル)向上」のためのトレーニング・プログラムが見当たらない事が以前から気になっていました。空手を中心とした武道では、「毎日繰り返す稽古」があります。多くのスポーツでも同様です。カウンセリングでも同様です。繰り返し繰り返す練習によって力をつけていくのは当たり前のことだと私は感じていました。しかし、教師のスキル、授業者のスキルにはこのプロセスが見当たらない気がします。セミナー等では「新しい方法を紹介」することばかりです。まるで「知識伝達一辺倒で続けてきた日本の学校教育・授業そのもの」であるかのようです。

 このことにチャレンジしようと強く思います。参加した皆さん、ありがとうございました。次回の案内をお楽しみに。

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