「チャイム前に入室するだけで‥」

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【授業研究】GCS(グループ・コンサルティング・サービス)の9月全体会の中で取り上げた解説の続きです。次のコメントもありました。

> 基本スキルを身に付ける第1歩として、
> 「授業が始まる前には教室に入り」、
> 「終了時間を守る」ということを始めました。
> すると小林さんが言うように、
>  生徒たちがメタ認知をして
> チャイムより前に着席ができる状況になりました。
> ほかのスキルも定着できるように取り組みます。

「基本スキル」では以下のように表示しています。
「A1 始業チャイム前に入室する」
「D5 終業チャイムを厳守する」
この先生はこの2つを意識的に取り組んだということです。
実際にはたぶん
「A2 笑顔で児童生徒と接する」
にも取り組んでいるのだと思います。
たったこれだけで、
「早く席に着け」と怒鳴らなくて済むようになったということです。

このコメントの発見には2つの意味があります。
1つは「生徒を動かすためには、自分が変わればよい」ということを、
簡単に実感できるということです。
選択理論が言う「ボスマネジメント」から
「リードマネジメント」への転換ができるということです。
選択理論では理論的な説明はしていますが、
どうすれば「リードマネジメント」を実現できるかという、
スキルトレーニングは示していなかったような気がします。

2つ目は「D5 終業チャイムを厳守する」をセットで取り組んだことです。
始まりと終わりのこの行動は、
生徒たちの時間を大切にする=「生徒たちを大事にする」という
メッセージを伝えることに役立ちます。
これが「安全安心の場」をつくり、「主体的学び」への第1歩になります。

A1,A2を組織的に取り組んだ学校では
「生徒たちが自主的に席に着くようになった」
「教科書を出したり、復習し始める生徒もでてきた」
「居眠りがなくなった」などの変化も続出しました。

読者の皆さんもお試しください。

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