授業改善の課題はもっと身近なところに?

【授業研究】ある学校での会議で「3年生が夏休み明けから全然授業に真面目に参加しなくなる」という話が出てきました。その理由は「進学先が決まった」「就職先が決まった」からだろうという話です。

 私も現役教員の時に似たような問題に遭遇していました。しかし、ここで聞いたほどではなかったような気がします。それなりに最後まで物理の授業は成立していました。つまり問題解決の方法のひとつは「楽しい授業・自分の役に立つと感じる授業」なのだという想いはあります。

 しかし、結構楽しい授業をやっている先生もこの問題に直面しているようです。更に、1年生の時にも起きているという意見も出てきました。1年生1学期には真面目にやっていた生徒たちが夏休みが明けるとガクリとやる気が下がるというのです。3年生と似たような現象です。

 これについて別の意見も出てきました。それは「評価の違いだ」という意見です。偏差値がどちらかと言うと低い学校です。中学校の時には「4,5はあまりなかった生徒たち」ということです。でも「実質的な相対評価」の中ではその生徒たちにも「4や5がつきます」。だから「安心する」「授業をなめる」という推測です。

 これらに対して今のところ私には解決策がありません。解決のためのアプローチとしては「生徒に聞いてみる」「卒業生に聞いてみる」を考えています。そこで得られたヒントをもとに調べ、考えていこうと思います。

 これらを考えて気が付いたことは「アクティブラーニング」をテーマにするとこの種の問題は浮上しにくいということです。「授業改善」をテーマにするとこういう問題が浮上してきやすいということです。どんなワークをやるかよりも、3年生の進路決定後の学習意欲をどうやって維持するか、の方が現実的で切実な問題なのではないかという気がします。

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