ジャーナリズムのあり方

【授業研究】新聞社が買収されて潰される?という危機を描いたサスペンスです。その危機を回避しようと記者たちが活躍するというストーリーです。電車移動の間に楽しめました。

 この小説の面白さはデジタル化が進む中で「紙の新聞は生き残れるか」がテーマになっていることです。様々なデータや意見が交錯していきます。結論は出ないのですが、「記者は事実を〈直接取材して〉記事を書く」ということは紙であろうが、ネット新聞であろうが変わらないということが最後に強く出てきます。これには私も賛同します。

 授業改善が叫ばれる中で、ネットの記事や動画で授業改善のスキルが向上するのだろうか‥と気になり続けています。そのネットの記事すら、取材した人が直接授業を見たりインタビューしたわけではなさそうなものが多くあります。いわゆる「まとめ記事」です。

 最近の私はありがたいことに「普段の授業」を見学し続けることができる立場にいます。研修会講師としていくついでに「早めに行って廊下をウロウロして授業を見学させてください」と言えばほとんど拒否されません。むしろ喜んでくれます。継続的に関わっている学校では私のこの行動は当たり前になってきているので先生たちは気にもしません。

 このおかげで私は「生の普段の授業」という〈ナマの事実〉をたくさん見続けています。記者が「事実を直接取材する」精神に近いものがあります。そんなことを感じ、自分がやっていることを勇気づけられたような気がした作品でした。 

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