新卒の先生が提案授業?

【授業研究】横須賀総合高校のスーパーバイザーとして2日続けて伺いました。授業を見学したり、相談や質問に対応したりします。11月の公開授業研究会に向けての準備も意識します。教科ごとにローテーションを組んでいるので今年は4つの科目のが決まっています。「じゃ、その担当の先生の授業も見ておきましょう」と案内してもらいながら廊下で聞くと‥。「実は、この科目は新卒の臨任の先生なんですよ」「講師経験は何年あるのですか?」「いや、全くないんですよ」「え?」「新卒の先生なんです」「え?」‥。

 新卒の先生で、初任研も受けていない先生を出すのは無茶でしょ。他の先生に替えられないの?‥と尋ねてみても無理らしいのです。「奇跡的にうまい先生ならいいけど‥」の期待はもろくも崩れ、下手ではないけど、そのA先生は新卒の人らしい授業を展開していました。

 私が最初に感じたのは「このA先生を守らなくては」です。この公開授業とその後の研究協議を経て、彼が傷つき、自信を無くしたり、教員になること自体をあきらめたりすることを避けなくてはならない‥と思いました。控室に戻るとすぐに管理職や担当の人たちと相談します。「どうすればよいか?」「何ができるか?」‥小一時間の話し合いでおおむねの方向性が出てきました。

 その後、そのA先生が来てくれました。普通なら授業を見学して気づきたことや、今後の課題などについてアドバイスします。それらが終わってから、「公開授業をどうしましょうか?」と話題を替え、いくつかの提案をしました。A先生はメモをしながらだんだん表情が明るくなってきました。帰りには改めて管理職にあれこれとお願いをしておきました。みんなで若い先生を守りつつ、外部の人たちを招いての研究授業としての質も維持することを両立させることが最大の課題です。

 とりあえずの方向性は見えてきたし、計画は進み始めました。11月までに丁寧に準備をしていこうと思います。楽しみになってきました。

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