これからの教師に求められる力

 【授業研究】あるイベントのの登壇者がこれからの教師に求められる力として以下の2つを挙げていました。

1 子どもたちを理解する力

2 専門領域についての専門的な力

 一瞬、「なるほど」と思い、次に「それだけでは新しい授業は実現できない」と感じました。「2」については概ね賛成なのですが、ややもすると「専門的な知識」が問われがちな気がします。それだけではなく、「各分野の根底にある物の見方や考え方」を訓練することが必要だと思うのですが、これはなかなか難しい気がします。

 もっと難しいのは「1」です。心理学や生涯発達心理学、キャリア発達理論などの理論とともに、カウンセリングやコーチングなどのスキルも必要だと思われます。その上に、グループダイナミクス理論とスキルも必要だと私は自分自身の実践から強く感じています。

 しかし、教師を目指し人たちが学生時代にこれらを学ぶ教育課程はあまりなさそうです。教員になってからの研修にもほとんどないと感じています。

 上に立つ人たちが、教師には「これが必要だ」「あれも身に付けるべきだ」というのは簡単です。しかし、現場の先生たちにはそれを学びに行く時間がありません。教育委員会等がそれらを教えるためのメソッドも持っていない気がします。

 どう考えても「できないこと」を、「やれ」「やるべきだ」と言われ続けると、真面目な先生たちは「できないのは自分に意欲や能力がないからだ」と自己否定になりかねません。学習性無気力に陥ると言っても良い気がします。

 この件だけではなく、様々な視点から教員に求められることはどんどん増えて、それを学ぶ方法もシステムも教育体制も学習時間も何も整備されていない気がします。

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