AL型授業の広がりに関する気がかり

【授業研究】昨日、内輪の研究会で話したことです。極点なことを言うと、「学習指導要領が出るころにはAL型授業に対する批判が渦巻いているかも」です。
 理由は2つです。1つは現在、全国で広がっている授業改善の方向性で共通していることは「従来型の授業形式(机と椅子を縦横きちんと並べる、先生が説明し続ける等)を変える」ということだけのような気がします。これは、昔々、マルクス主義を標榜して革命運動が巻き起こったときに、「全ての破壊活動は革命的だ」という動きがあったことを思い出させます。きちんとした意義や目的の理解を踏まえ、どんな成果を上げるのかを計画する必要があります。
 2つは、すでに全国で保護者・生徒・地域の人たちから批判の声が上がっているということです。その内容は見事に2つに絞られます。「50分の間の授業なのに先生が15〜20分しか説明しないのはさぼりだ」「授業中なのに生徒におしゃべりをさせたり、立ち歩きをさせるのは行儀が悪い」。各地の先生たちは、この種の批判は特殊なケースと受け止めているかもしれません。しかし、全国を飛び回っている私にはどの地域でも起きうる一般的な出来事であるという気がします。これらに対する、事前説明やケース別のフォローが必要です。
 私は「だからやめるべきだ」とは思っていません。それでも進めるべきですが、これらの事象に対して、適切な対応を考えることが必要です。その上で、AL型授業の実践の輪が広がることを期待します。