少人数におけるAL型授業の難しさ(3)

【授業研究】私の体験から少人数における成功体験から示します。まず、5〜6人で実施していた岩槻高校での文系物理授業です。この時期から私は全てパワポで説明していました。また、練習問題と解答解説のプリントは作成したりしなかったりでしたが、問題集を使うときには解答集を併用させることで同じような形にしていました。更に、文系物理は単位数が理系の半分でした。それでも、ほぼ教科書を終了させていました。生徒からは「物理面白い」と好評でした。
 ではどうやっていたか。まず、座席を変更しました。教室用の机椅子を6〜8人分をつけて、ひとつの大きなテーブル風にします。そして、生徒も私も一緒に着席します。つまり、私は生徒と同じ位置に着きます。内容説明の時、私は座ったままパワポで説明します。リモコンを使いますから立つ必要はありません。生徒たちはスクリーンをみたり、プリントを見たりして聞きます。その隣の席で私は説明していますから、生徒たちは気軽に私に質問することもあります。私が問いかける時も、そのまま、「私を含んだグループのままで」話し合いが始まります。
 問題演習もそのままの形です。わからないことは生徒たちは友達にも質問しますが、私にも質問します。それに対して私が説明することもあります。そのときは他の生徒たちも一緒に聞くことが多くなります。私が答えないで、他の生徒に、「あなたの意見は?」と振ることもあります。そのときは、その生徒が説明を始めて、みんなが聞くことになります。私は時々、「それは教科書のどこに書いてあるの?」「図に書くとどうなるの?」と生徒と同じ立場で質問をします。
 この授業は私にとっては越ヶ谷高校で、そののちに始めるAL型物理授業の少し前の授業でしたが、今振り返ってみると少人数の特殊な形でのトレーニングをしていたことがわかります。(この項続く)