「授業研究方法」のアイデア1〜目的の明確化

【研究メモ1】退職してから3ヶ月半が過ぎました。おかげさまで、「授業改善」をテーマに講師を務めさせていただく機会が増えました。当然、そのために調べたり書いたりする時間が必要になります。その結果、講師の日は出かけて「授業改善」について語り、質問に答え、懇親会で話し合い‥一日中このテーマについて考えています。
 講師として出かけない日は、自宅で読んだり書いたりしながら、このテーマについて考えています。考えることが好きな私には、とてもうれしい日々です。
 そんな3ヶ月で気づいたことをまとめておきます。私の中に浮かんだ「問い」が様々な「気づき」をもたらしました。その「問い」を中心に述べていきます。
 その1つは、「そもそも授業研究会を持つ目的は何?」という問いです。「主催者や指導者は何を目的に開催するのだろうか?」「参加者はどんなメリットを期待して参加しているのだろうか?」「その目的に照らし合わせて構造や手順、道具は見直しがされているのだろうか?」‥教師のみなさんはどうお考えでしたか?
  自分自身でも、この観点での問いを持っていなかったことに気づきました。そこで、現在は以下のように意義づけることにしました。「授業研究」=「参加者が翌日からの自分の授業改善のヒントを得る過程」です。「自分の授業改善」が「自分の仕事の改善」「日常生活の改善」等の「自己の専門」に置き換えられることはあり得ます。
  この意義づけをするといくつかの効果が期待できます。「評論家的な参加にブレーキをかけられる」「自分の専門を持ち、改善努力をしていない人には参加資格がない」「授業者を傷つけるような言動が減少する」「当たり障りのない発言の連続も減少する」などです。
  更には、「誰のためにやっていのかぼんやりしていた授業研究」や「何となくやらされている感じの授業研究」を、「授業者(実践者)の、授業者(実践者)による、授業者(実践者)のための授業研究」に取り戻すほどの価値があるのではないかと悦に入っています。みなさんのご意見はいかがですか?【この項続く】