「新しい授業」には教育相談のスキルと理論が役に立つ

  2013/01/06の投稿に書いたように、「新しい授業」=「アクティブラーニング(能動的学習)型授業」では、教師の役割変更が重要になってきます。これまでのように、指示・禁止・叱責、そして時には脅しや暴力まがいの指導法では生徒に「能動的な学習」が生まれないからです。生徒が能動的、積極的に動けるようになるには、安全安心の場が必要であり、先生たちが生徒を見守り、活動を待ち、促し、困ったときにはじっくり話を聴いてやる、などが必要です。
  すでにお気づきの方も多いと思いますが、これらのことを学校教育の世界に教えてくれたのは「カウンセリング」「教育相談」でした。私は40歳前後から埼玉県総合教育センターのカウンセラー養成講座を初級・中級・上級と受講し、更に上智大学カウンセリング研究所の講座に2年間通い、その後は個人的に専門家に指導を受け、10年間くらいはみっちり訓練を受けてきました。
  私にとってはこれはとても重要なスキルトレーニングでした。理論を理解し、スキルトレーニングは段階的に繰り返し繰り返し行われました。その結果、人の話を聴くということや、気持ちを受け止める、などがも空手の世界で乱暴に育った私にもできるようになりました。この世界が持っている理論とスキルと育成メソッドは素晴らしいものがあります。だから私は「カウンセリング」や「教育相談」を学んだ先生たちにはとても期待しているのです。ぜひ、そこで学んだことを専門の授業に活用していただきたいと思っています。
  しかし、残念なこともいくつかあります。「授業と教育相談(カウンセリング)は違う」と断定する先生が多いことや、カウンセリングブームが去って注目度が下がり、研修会等も寂しくなっていることなどです。それらにいては明日、述べることにします。