【授業研究】コロナ禍で暗い気持ちが深まります。そんな中で感動した2つのスピーチがあります。1つはドイツのメリケル首相の演説、2つはWHOのコロナ対応技術責任者のバンケルコフ氏の記者会見中の質問に対する回答です。
私はこの2つはコロナ禍の中で歴史に残る、残すべきスピーチだと感じています。詳細は最後尾に付ける資料からご覧ください。
第1のメリケル氏の演説は以下の2つの点で感動的です。1つはドイツではこれまで「もしクリスマスにロックダウンになれば暴動が起こる」と言われていたとのこと。しかし、ドイツ連邦議会でメリケル首相が行ったクリスマス・ロックダウンの演説は大きな拍手が沸き起こり、国民がこれを受け入れる基礎ができたほど影響を与えたということです。
2つは滅多にヤジに反応しないといわれるメリケル首相がヤジに対して、たぶんアドリブで答えた内容の見事さです。「(コロナの死者数が増えるという予測は)まったく証明されてないんだ!」とヤジを飛ばした極右政党議員に対して、科学者としての立場からの見事な反論をしています。物理学者としての経歴を持つ彼女の思考基盤、生き方の原則を示した形になりました。
第2のバンケルコフ氏の回答は大人たちが危機に対して死に物狂いで戦いながらも、「子供たちへの思いやり」を「ユーモアとともに」表明したことです。その内容は世界中の大人たちがそのままの言葉で自分の子供に話してやれるほど「易しい言葉」であり、その上「ソーシャルディスタンスをとりましょう」と感染予防を伝えるという実に見事な文章でした。
授業改善を進める私たちも見習うべきだと思います。教師として生徒・保護者そして同僚に真剣に信念をもって心揺さぶるように授業を変える意義と必要性を語ることができるようになりたいものです。生徒たちにわかりやすく、慈愛とユーモアを含んで語ることができるようになりたいものです。せっかくの2つの事例です。某国のトップと比較して揶揄して溜飲を下げるより前に、私たちが学ばなくてはならないことがあるはずです。
※1 メリケル演説に関するサイト
➀ニュース(動画含む)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/12/post-95187_1.php
➁ドイツ語原文・翻訳・字幕付き動画あり.
※バンケルコフ氏のスピーチに関するサイト
➀NHK動画ニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201215/k10012765591000.html
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