感染拡大2つの不安

【授業研究】月曜日から土曜日まで東京を離れて出張中です。出発する前日(6/28)の都内の感染者数は60人、嫌な予感を持ちながら出かけました。その後、増加し続けて昨日(7/2)は107人の発表。更に、これまでほとんど感染者がいなかった鹿児島で8人。鹿児島では初のクラスター発生とのこと。

 1つの不安は来週に控えている鹿児島出張が難しくなってきたことです。鹿児島では鹿児島修学館中学高校に3日間授業見学などの指導、苫野一徳先生(熊本大学)の哲学をテーマにした講演会のファシリテート、「かごしま学びの会」の講師、をすることにしています。しかし、この状況では行きにくくなりました。

 ニュースでは鹿児島に帰省しようとしていた東京在住の学生が「親から、帰ってくるなと言われました」と語っていました。私も不安ですが、鹿児島の人たちや生徒や保護者も「東京から来た人」を警戒しそうな気がします。

 2つ目の不安は国や都の施策が裏目に出る不安です。これは昨夜のオンライン雑談会で話していたことが現実に近づいたという内容です。国政や都政を批判するものではなく、いかにも弁証法的な変化に興味があるので書き留めておきます。それは国や都が緊急事態宣言や外出自粛要請を出さないことです。

 第1波は宣言や依頼が出されたので外出が激減し、宣言等が解除されて外出が増加しました。しかし、ニュースによれば昨夜の都内は新宿・池袋はもとより、他の地域でも宣言・要請が出ていないにも関わらず「客が減った」と報道されています。「バイトをキャンセルした」と答える学生もいました。本当の意味で「自粛」が始まったということです。

 本当の自粛が広がるとこれを解除し外出を再開させることが非常に困難になります。経済は冷え込みます。休業補償は出ません、でも店は閉まり、外出は減ります。日本人は命を懸けて「自粛する」民族なのかもしれません。

 政府は外出や開店や仕事の再開を依頼することができません。国民が自主的・自発的に始めたことだからです。極端なことを言うと「無政府状態」になるということです。このことは内閣崩壊、政権交代にもつながる可能性があります。

 直近の指標は都知事選です。現職の小池知事再選は揺らがないと思いますが、投票率の低下や東京オリンピック中止をただ一人公約に出している山本太郎氏の得票数が「批判票」の現れになります。 経済優先の政治に国民が「ノー」を静かに突きつけることになりそうです。

 (※注)鹿児島の講演会はオンライン実施の準備もしています。「かごしま学びの会」は元々オンラインの予定です。校内研修会はこれまでにもオンラインで実施しています。あとはリモートで授業研究を実践する方法を実行に移すだけです。鹿児島の予定についてはさほど心配していません。

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