グループ学習は仲良しグループになることではない

【授業研究】少し前に伺った女子高からリフレクションカードが続きました。印象的なコメントが冒頭でした。これは「グループワークをやると女子の仲良しグループとそうではないグループとの関係がなかなか難しい。どうすればよいだろうか?」という質問に私が答えたことです。以下のように話しました。

「私は高校生にも大学生にもグループワークを体験することの意義の一つは、嫌な相手とやることにあると話しています。

 というのは社会人として仕事を始めると好きな人とチームを組むこともあれば、嫌いな人や苦手な人とチームを組むこともあります。そのとき、嫌いな人とはやりたくないとか、嫌な人を好きにならなくてはならないのか、という声が聞こえてきます。

 私は嫌いな人を好きになろうと無理をすることはないと話しています。ただ、嫌いな人とでも、そのチームのミッションを果たすのに必要な程度のコミュニケーションをとれるような力はつけておく必要があります。そして、ミッションが終わりチームが解散したら、嫌いな人とは付き会わなければよいのです。ミッション遂行中も好きになる必要もないのです」

 これは女子校の先生たちには大きなヒントになったようです。「早速、授業で生徒たちに話してみます」とリフレクションカードに書いてありました。うれしいコメントでした。