校内ウロウロの楽しい出会い

【授業研究】私は研究授業などの指導で学校に呼んでいただいたときには、できるだけ早めに行って、研究授業以外の授業を見せてもらうようにしています。ほとんどの学校は多かれ少なかれ廊下から教室を覗くことができるので、廊下をウロウロ歩き回ります。これは、学校の様子を知るということもありますし、何より私自身の授業を観察する力をつけるためです。

 特に小中学校で仕事として継続的に授業をしていた経験のない私にとっては、未だに小中学校の授業は未知数です。これを補うためにはたくさん「見る」ことだと考えているからです。その考え方の基本は空手の学びにあります。

 武道の世界に「看取り稽古」という言葉があります。昔は入門者には水汲みや掃除をさせて足腰を鍛えさせ、その間は実技訓練をさせず上位者の練習を1~2年間見学させていたという話があります。私も空手を学び始めた時に怪我をして練習ができない時期があり、その間、ただただ見学し続けていた時期があります。最初は先輩たちの身体の動きが全く見えません。試合で突きや蹴りが決まっても手や足の動きが何も見えませんでした。しかし、ひたすら見学し続けるとそれらが楽々と見えてきます。個々人の特徴や癖も見えてきます。勝ち方・負け方も見えてきます。この経験は私のその後の選手としての強さの基盤として役に立ちました。

 ある小学校で1年生のクラスを廊下から眺めていたら隣のクラスの先生が声をかけてくれました。そのクラスはインフルエンザで学級閉鎖。担任の先生は一人で教室にいて仕事をしていたのです。「小林さんが提唱するような授業をずっとやてきました。今年度、十数年ぶりに1年生の担任になり、グループワーク主体の授業に取り組みました。1年生でもできます」と話してくれました。

 今まで小学生にも私の授業モデルが通用すると伝えてもらえたのは小学校3年生の授業まででした。小学校4年生までは実際に見学もしてきました。1年生の話は初めてでした。学級閉鎖が解除されたら見学に行くことを約束してお別れしました。

 こんな偶然の出会いも「校内ウロウロ」の効果です。これからも続けていこうと思います。

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