家庭科教育の重要性

【授業研究】同僚の先生と食事をしながら家庭科教育の話題になりました。20年位前に有名な人と話をして面白い話題になったことを思い出しました。公的機関の雑誌か何かに「家庭科教育は重要だ」という文章を書いたというのです。その理由は「国民の結婚率が下がるからだ。つまり、結婚率はやがて50%以下になるから、自動的に一人暮らしの人が増える。したがって、一人暮らしをしても炊事・洗濯などの家事ができるように学校教育が支えなくてならないのだ」と書いたところ、横槍が入ったということでした。
 それは「結婚率が50%以下になるなんて書くな」ということだったらしいのです。しかし、それから、20年。着々と結婚する人は低下しているわけです。以下に載せたのは2010年国勢調査報告の「年齢別未婚率の推移」です。これを見ると、30〜35歳の男性の約50%が独身です。これらの人たちが、健康的な一人暮らしをするためのスキル(炊事・洗濯・掃除など)を持っていなければ、健康的な生活の維持が困難になるということです。

 更には、60代70代になって老後破産・下流老人などの状態を招く一因に、特に男性の生活スキルが低いことも取り上げられています。つまり、炊事スキルがないと外食に依存するために生活費が高騰するというわけです。健康維持も難しくなりがちです。
 家庭科を担当している先生たちには、ぜひぜひ、国の未来を見据えた現実的な教育を推進していただきたいものです。