「バサバサと切っていくんですね。驚きました。すごいです」

【授業研究】先日、某高校で生徒向け授業を行った際に、見学していた方から標記のように声を掛けていただきました。初めてこんな場面を見た人はびっくりするだろうなあ‥と思いました。
 その日の練習問題は生徒の実力を見誤りました。初対面の生徒に授業をするのですから、そう珍しいことでもありません。生徒たちへの指示は「20分間で1,2,3,4番をやってください。20分後に確認テストをします」でした。確認テストには、3,4番を出してあります。その部分の半分はすでに授業で終わっていると聞いていたので、そこに含まれる1,2番は簡単に終わると思っていました。
 ところが始めた途端に、1番で生徒たちは私の想定以上に時間がかかります。そこで、5分で指示を変えます。「まだ、1番をやっている人は、そこまででやめて、2番に進んでください」。更に、残り10分になったところで「残り10分で3番をやってください」と指示を追加します。
 3番は大半の生徒が10分間でやり終えました。予定通りの時刻に確認テストを始めます。と、言っても4番はほとんどの生徒が手を付けていないので、できません。そこで「確認テストは、左側の1番(練習問題の3番)だけをやってください」と指示します。これのあとはいつも通りに進みます。
 ここで私が最も重視していた問題は3番でした。それをきちんと生徒たちが解けて、ほぼ全員が100点を取れたことで、私はOKとしています。たぶん、ほとんどの先生たちは、こういう時に、指示を変更するタイミングが遅れて、確認テストができない、振り返りができないとなるのだと思います。私は時間管理を最優先させ、その日の重点項目を明確に持っていますから、最重要事項以外は「バサバサと切る」ことができます。
現在執筆中の「7つの習慣×アクティブラーニング」に沿えば、これが【第3の習慣:最優先事項を優先する】ということになります。