「10分で準備して50分間使えるワークシート」

【「ワークシート」開発の思い出1】私の強みは「アクションラーニング(質問会議)」だと思っていますが、最近、「ワークシート作成力」も「強み」の1つにあげても良いような気がしてきました。正確に言えば、「ワークシートを用いたグループワーク」を「生徒も先生も」「安全で楽しくて」、「先生がラクになる」ようにする「ワークシート開発」が得意と言うことになります。
 そのきっかけは、しばしば書いてきたように、「キャリア教育」のプログラム開発を担当したときのことでした。私は「構成的グループエンカウンター」を提案したものの、他の担任からは「ノー」。「小林さんのように訓練受けたことないから不安」というのはごもっともでした。
 もう1つ担任にはネガティブな問題がありました。それは「総合的な学習の時間」という、「わけのわからない」時間が新設され、LHRとともに担任がやることになったため、負担感は増大しました。そこで、この「総合的な学習の時間」の準備のために更に時間がとられるのは、とてもイヤだという感情が蔓延していました。
 この背景があったので、このワークシート開発にはもうひとつのスローガンがありました。それは「(担任が)10分で用意して、50分の授業に使える」ワークシートにしよう、でした。休み時間の10分間に(係が印刷した)ワークシートを眺めて、教室に行けば生徒に説明ができて、授業中は生徒がほとんどワークシートに沿ってどんどん進める。先生は、タイムテーブルに沿って、「じゃ、次は○○をやってね」と指示するだけ。これを理想として開発していました。(この項続く)