アクションラーニングの効果2

私が高校生とアクションラーニングのセッションを繰り返しているうちに気づいたことは、大人と違って「質問と答え」のやりとりをとても敏感に受け止めていると言うことです。

 まず「質問をする」ことは多くの生徒にとって困難です。彼らはとても真剣に悩みます。ただ、大人と違うのは、「まずは何かを話し始める」ことをしないことです。多くの大人は、「まずは話し始める」ためか、質問ではなく意見だったり、質問につながる「前置き」「遠慮」「いいわけ」が多く入ります。この点、高校生たちはとても律儀です。その分、質問に時間がかかります。
 次に「質問に答えること」について生徒たちはとても前向きです。「質問してもらえるとうれしい」と答える生徒は大多数です。大人のセッションではあまり聞かれない感想です。「自分の答えをみんなが聴いてくれるのがうれしい」という感想も高校生にはしばしば出てきます。
 そして、「質問に答えてもらう」ことにも生徒たちは喜びを感じています。「きちんと答えてもらえるとうれしい」という感想も非常に多く出てきます。これらをみていると、生徒たちは普段の会話がかなり一方通行だったり、すれ違っていたり、勝手に自分のことを話していたり…なのではないかと言う気もします。
 いずれにしても、高校生にアクションラーニング・セッションを体験させることは彼らのコミュニケーションに対する意欲を高め、スキルを向上させる点で、とても有意義だと感じています。