「あ!生徒に聞けばよいのですね!!」

【授業研究】「リフレクションカードで行き詰まっています」とMさんからオンラインのメッセージをいただきました。偶々、近くに行く予定があったので寄り道してお会いしました。居酒屋の開店前だったので、まずは喫茶店でお会いしてその問題についてお話をうがいました。

 私の授業モデルを使って数年間授業を続けていらっしゃいます。生徒の居眠り解消、成績向上などの成果も上がっています。中高一貫なので持ち上がっているクラスは4~5年間続いているとのこと。しかし、生徒のリフレクションカードが最近マンネリ化しているのが気になる。どうすればよいだろうか?と言う質問です。

 こういう時に私が最初に聞くのは、具体的な授業のやり方や、生徒の反応についてです。理由は2つ。1つは私がある程度の状況を把握したいし、相談に来た方が何にひっかかりやこだわりを持っているかを把握するためです。そこから問題点を絞り込むこともできます。もう一つは、質問と回答を繰り返すことで、相談に来た方に今まで意識してしなかった事実や問題点を思い出してもらうことです。通常は10分間もこのやりとりを続ければ、その授業の問題点は把握できます。

 ところが‥Mさんの授業については確実な問題点は見出せません。私がMさんと同じ立場だとしても問題は把握できないし、解決策も出せそうにありません。そこで私の提案は以下でした。

「ここまでのことではよくわかりませんね。

 仕方がないから生徒に聞いてみませんか?」

「みんなのリフレクションカードがマンネリ化している気がするし、

 嫌々書いているかもしれないと感じることもあります。

 みんなはどう思っていますか?何か良い解決策はないですか?‥

 と尋ねてみたらどうですかね?」

 するとMさんは、

「ああ!そうですよね!」

「目の前に答えがあったのに気が付きませんでした」

と大喜び。

「夏休み明けに聞いてみます」

と行動計画もできたので問題は解決です。

ここまで約30分間。少し早いけど居酒屋に移動して飲むことにしました。

 この「生徒に聞いてみる」というのは私は良くやるのですが、あまり先生たちはやらない事のようです。「授業やクラスの問題は全部授業者や担任が解決するべき」考える傾向があるからかもしれません。しかし、相手(生徒たち)の気持ちは聞いてみなくてはわからないものです。逆に言えば、聞けばあっさりわかること、簡単に解決足が見えることも多いということです。生徒たちとの「対話的な学び」を始めるということもできます。皆さんにもお勧めしたいものです。

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