タイムテーブルはどう示す?

【授業研究】研修会でいただいた質問への回答です。
〈質問〉「授業の映像の中で、説明は何時から何時まで、演習は何時から何時まで、確認テストの時間はかなり注意して明示すると言われた。私も本を読みまして、授業の見通しをつけたくてタイムテーブルを書いたことがあった。そうしたら逆に細かくたてすぎて、指導教官の先生から、それでは逆に生徒を縛るような気がすると言われた。改善して、確認テストの時間と演習の時間だけ明示して、後は授業のだいたいの流れだけ書くようにした。小林先生が授業中にタイムテーブルを示す上で、気をつけていたことがあれば教えてほしい」
〈回答〉
 私もあまり細かく生徒に提示していませんでした。私は「確認テスト:〇時□分~」だけを掲示しておきました。私の冒頭の説明は必ず15分間で終わらせますから、生徒たちは確認テストの時間だけを意識していました。
 「振り返り」の15分間の内訳は「確認テスト」+「相互採点」+「リフレクションカード記入」ですが、全体を細かく決めていたわけではありません。
 「確認テスト」は同時に始めますが「相互採点」をいつ始めるかは生徒たちに任せていました。「チームのメンバーが解き終わったら」、採点開始です。早く終わった生徒は先にリフレクションカードを書いて待っていました。最後の「起立、礼」も省略していましたから、早く終わった生徒は終了チャイムの2分前からは退出してよいことにしていました。次の移動に余裕のある生徒は休み時間に食い込んでもゆっくりとリフレクションカードを書いていました。私は全員が提出するまでは物理室にいて、確認テストとリフレクションカードを受け取るようにしていました。
 要点は以下だと思います。(1)あまり細かいタイムテーブルは提示しない。2〜3か所で充分だと思います。(2)生徒たちが自分たちで判断できる余地を残しておくと「対話的な学び」や「主体的な学び」が起きやすくなります。(逆に言えば、次々に指示を出して動かすと自分で考えなくなる気がします) (3)説明の時間や問題演習の時間は、先生が微調整を丁寧にしながらタイムコントロールをきちんとやることです。私の場合は説明15分のために、臨機応変に内容を変えていました。また、問題演習の時間も生徒の進み具合を見ながら臨機応変にやるべき問題を増減したり、計算の省略を指示したりしていました。内心はバタバタしているのですが、生徒たちから見たら「最初から予定してあったかのように」悠然と進めるのがコツです。(笑)