ようやく大学の授業らしくなってきました。

【授業研究】迷いながら手探りで進んでいる「リーダーシップ・ベーシック」という授業があります。「アクションラーニング(質問会議)」を多用しながら、「リーダーシップ・スキルを身につける」「コミュニケーション能力を高める」「学習者としての成長を図る」などを目指しています。
 「ALセッション(アクションラーニング・セッション)」は本来、4〜7人に1人のALコーチがついてセッションを行います。しかし、50人の学生に対してALコーチは私一人。ある程度の経験のあるSA(スチューデント・アシスタント)が3〜4名ついています。これでは全員をグループに分けてセッションをすることができません。ここを乗り越えるためにALコーチなしのワークシートによるグループワーク方式で2回、セッションを行いました。そこそこの成果はあったものの、あまり深まりません。SAもそれを感じていて、「先生のALコーチを見せましょう」と提案してくれました。
 滅多にないことだと思うのですが、50人の前でALセッションを見せました。発言者用に3〜4本のマイクをすぐに用意できるのは産能大の設備の良さです。通常のビデオ撮影と初めて使うミーティングレコーダーなども用意して実施することにしました。私の一番の懸念はおしゃべり好きの学生諸君が数十分間、黙っていられるかでした。
 やってみると大成功。学生諸君は40〜50分間のセッションの間ひと言も発しません。くいいるように中央のセッションを見つめ続けています。その後押しもあって、見本のALセッションも順調に進みました。さらに、終了後に質問をとると、3人が手を挙げて質問しました。その内容も鋭い質問であり、意欲的な質問でした。リフレクションカードもA4用紙両面にびっしりと書いてくれました。「この授業は成功する」と確信できた瞬間でした。
 この授業はもちろんAL型授業(アクティブラーニング型授業)です。私がAL型高校物理授業を開発した時も生徒たちを信頼し、生徒たちとともに試行錯誤して、生徒たちと一緒に手探りで作り上げていきました。その過程で生徒たちに助けられたり、生徒たちに感動したり、でした。今回も同じことが起きています。毎回、何が起きるかわからないスリリングな授業です。ほとんど欠席をしない真面目な学生諸君に感謝しています。
 毎回のように、1〜3人の方が見学してくれています。それも私の励みであり、学生たちのエネルギー源になります。興味をお持ちの方はいらしてください。