【授業研究】先日、理系の高校生70人相手に話をしたときのことの続きです。「哲学と物理や数学はどう違うのですか」という質問が出て、これに答えるのは楽しいことでした。
私はこれに対して「一般科学としての哲学」と「個別科学としての数学や物理」の観点から説明しました。その歴史的背景を語るためにギリシャ時代の話なども少し入れました。まあ、私は哲学が専門ではないですが、高校時代から物理と共に好きな分野でしたから、雑学的な知識はあるので思いつきで語っていました。昨日届いた、高校生の感想を見てニヤリとしたことと、どきりとしたことがあります。ニヤリとしたのはこれです。
「‥あと、先生の数学物理などのオタクにはびっくりしました」
「物知りですね」と言われるより、「オタク」の方がびったりくるなあと思いました。
驚いたのはこれ。冒頭の質問をした生徒です。
「倫理好きです。キルケゴールとか好きですね。幅広い知識や考え方を身につけて将来にいかしたいと思います」
え?キルケゴール?! 私は「死に至る病」に何度も挑戦して、最初の数ページで挫折を繰り返してきたというのに‥。私の話はこのレベルの生徒には「もう知っていること」だったかも。焦りました。偉そうな顔して話さなくて良かった〜。高校生、恐るべし。