「アクションラーニング(質問会議)」に期待するところ

【授業研究】「AL型授業」を研究していくと、どんな要素が必要なのかがだいぶ見えてきました。それを以下の4つにまとめてみました。「しくみstructure」「しかけdevice」「教え方 how to teach」「支え方 how to facilitate」の4つです。これはたぶん伝統的な授業を見るときにも役立つ指標だと思っています。
 この中でも「AL型授業」では「支え方 how to facilitate」が重要です。生徒達に「安全安心」の場を与えつつ、指示・命令・批判・禁止を少なくしながらも、与えられた条件内で学習が進むように支え、誘導する必要があるからです。しかし、このような技法・スキルを私たちはあまり教えてもらっていません。カウンセリングやコーチングのスキルは発想として近いのですが、いずれも1対1が基本の対人関係技法なので、クラスでの技法とはギャップがあります。
 私はここを乗り越えるのに最適な技法が「アクションラーニング(質問会議)」だと確信しています。すでに、それを軸として「AL型授業」スキル向上のプログラムを開発し、運営し成功していますが、なかなかそれを実行する機会がありません。時間と費用がかなりかかるからです。この壁が大きな課題ですが、「AL型授業」の質を上げるためには何らかの形で、「支え方 how to facilitate」のスキル向上を実現するメソッドが必要なのは確かです。(この項終わり)