授業改善は甲子園への道?

【授業研究】三重県の私立・津田学園中学高校に伺いました。小学校も併設してあるので、小中高校の先生たちが研修会に参加されます。駅まで迎えに来ていただいていました。

 開口一番「実は甲子園の初日の試合になりました。明後日なので、学校中がばたばたしています」とのこと。津田学園が甲子園出場に決まったことは知っていましたが、研修会の翌々日が試合とは。大騒ぎになっていました。

 その中で「宿舎に行って驚きました。同じ宿舎のもう一つの学校は埼玉代表の花咲徳栄高校でした。アクティブラーニングつながりですよ」との話が出てきました。花咲徳栄高校は私が授業改善に3年ほど関わらせていただいて大きな成果を上げた高校です。津田学園の皆さんに「どこか実践学校はありませんか?」と問われて、紹介し、見学に行ってもらった学校です。その両校がともに甲子園出場を果たし、同宿になるとは。不思議な縁です。

 そういえば鳥取県で私が関わって授業改善に大きな成果を上げたのは私立・鳥取城北高校です。ここも昨年は甲子園出場を果たしました。それ以外にも私が関わっている学校の中には予選でいい線まで行った学校がいくつかあります。「授業改善は甲子園出場のカギになる」なんてことになったら面白いなあと思っています。(笑)

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「学びは個別!」

【授業研究】昨日は本学フォーラムでした。授業体験のひとクラスのコーディネーターとして担当する仕事以外には特段の仕事がなかったので、参加者に近い形で登壇者の話をゆっくり聞くことができました。

 最後は苫野一徳先生の「哲学」の講義。深遠な話を50分で、というのがそもそも無理な気もしますが、それでも必要なことは「学びの個別化、協働化、プロジェクト化」との発言は実にコンパクトで明瞭な提言でした。

 そして、私が10年前に作り上げた授業でやっていたことは、ほぼその形になっていたと感じました。とりわけ「学びは個別」に心強く感じました。私の物理授業でしばしば指摘されるのは「最後にまとめをまなさないのですか?」「最後は発表させないのですか?」です。私は「物理というコンテンツの学び」も、「態度目標に提示したプロセスの学び」も「個人の中でしか起きない」と理解していましたし、「個人が(文章化するなどして)意識化できれば良い」と考えていました。それが「私だけの思い」ではなく、「哲学的な一般化」をしてもらえた気がしたからです。

 講演ののち、たくさんの人が苫野先生の著書を持っていきサインをもらっていました。そこに手ぶらで行くのは少々気が引けたのですが、「名刺交換を‥」とずーずーしくご挨拶に伺いました。すると「あ、いらっしゃったのですね。お会いしたかったのですが、お会いできないかと思っていました。ご著書読ませていただいています」とお返事。うれしい限りです。熊本生まれであること、しばしば帰郷するので、それに合わせて大学に伺います、とご挨拶しました。次にお会いするのが楽しみです。

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毒にも薬にもならないことはやりたくない‥

【授業研究】比較的近距離の高校から学校改革のスーパーバイザーになって欲しいと依頼を受けました。それも4年間の計画です。実に光栄です。スーパーバイザーは私一人なので、責任も重大です。

 一か月ほど前に概略を伺っていて、基本的には引き受けたいと意思をお伝えし、昨日は校長先生もお見えになり、正式に依頼をお受けすることにしました。

 その席上、過去数年間の取り組みと、今年度の計画を示してもらいました。私はそれに対して、「以前のあまりうまく行かなかった方法を繰り返しても、うまくいかない」と意見しました。どうせやるなら、「思い切った方法でやりましょうよ」「それほど遠くはないから、私は時間があれば何度でも行きますよ」などと発言していました。

 終わってみれば、失礼なことを申し上げたと少々後悔。でも、私は「毒にも薬にもならないスーパーバイザーにはなりたくない」と強く感じています。やるなら効果を上げたいし、効果はすぐに出るはず、と思っています。

 よく言われることですが「授業改善しても急には成績が上がらない」「地道に続けていれば何年かすれば上がります」に私は反対です。私の高校物理授業は切り替えたとたんに成績は向上していきましたし、「居眠り皆無」などは切り替えた初回から実現していました。第一、何年か効果が上がらなかったら、その間の生徒たちは「実験材料かモルモット」になってしまいます。そんなことはしてはいけないと思っています。

 重い責任をいただきますが、私が培ってきたものを余すことなく投入し、必要なら色々なことを発明しながら、この重要な役割を果たそうと思います。

つながる!

【授業研究】自分のアタマの働きにはムラがあると自覚しています。仕事に追われてストレスがたまってくると、あまり良い発想が浮かびません。そんな私の気分転換は小説です。小説を読むとすっりして、アイデアが浮かんでくることがよくあります。

 しかし、忙しくなると小説を読む余裕がなくなり、「小説を読むことがストレス解消になる」ということ自体も思い浮かばなくなります。

 先週、出張の途中で駅の売店に好きな作家の新作が並んでいました。以前はこの作家の新作はまだないのかと検索をかけていたのに、それすら忘れていました。その場で買って読み始めました。好きな作家だと寸暇を惜しんで読みます。この数日、10~20分の空き時間にも読みふけっています。

 すると‥。この2~3日、研修会向けのプログラム作成や「入門3」に向けての原稿準備が進みます。新しい、良いアイデアがいくつも出てきています。バラバラになっていたこれまでの実践がつながるという実感があります。「やっぱり、私にとっては小説が活力源」と再確認したような気がします。

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昔の研究が役立つ

【授業研究】半年ぶりくらいに今週末に伺う学校での研修会の資料がようやくできました。2度目なので、「授験と振り返り」から、「授業計画作成」へと移行したいと思っています。欲張りな私はこの「内容(コンテンツ)目標」とともに、「学習過程(プロセス)目標」を設定したいと思います。

 プロセス目標としては(1)「質問・振り返り・気づき」のトレーニングにしたい。(2)「授業見学方法」「授業者を傷つけない振り返り会」との理論的整合性を持ちたい。の2つがありました。これを組み込むのはなかなか難しいのですが、あれこれ考えて思いつくことのいくつかは「あれ?似たことを以前にやったような気がする」と思いだします。調べてみると、その時のレポートやワークシートが使えそうなことがわかります。

 実際に完成してみると、この数年間の間にバラバラになっていた研究や実践がかなり有機的につながり始めました。研修会のたびごとに、色々な課題をいただくことが、私にとっては実に良い学びになっていますし、研修会の内容も着々とレベルアップしていきます。

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神奈川県立横浜清陵高校に伺いました

【授業研究】熱心なK先生にお誘いいただいて伺いました。義務的な研修会ではなく自由参加。他校の先生も数名混じって、二十名程度の研修会でした。いつも多くの方がお集まりの中で講師を務めていますが、このくらいの人数だとみなさんとの距離が近く、ゆったりとお話をすることができる気がします。

 校長先生も熱い方でした。「アクティブラーニングとアクティビティー(活動)は違うんだ!」「このままだと、ただはい回るだけの授業になるぞ!」と強い口調で激励されました。こういう管理職は最近は少なくなった気がします。頼もしい気がしました。

 K先生は緻密に考える人なので、この日の研修と一緒に11月の研修会の日程と内容も考えていて、私とも打ち合わせ済みです。終了後は担当の先生とそれについても軽く打ち合わせをしました。2~3回、計画的な研修会を続けることも効果を私はあちこちで実感しています。

 横浜青陵高校でも授業改善の動きが広がることを期待します。

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元委員長M先生に久々の再会

【授業研究】越ケ谷高校授業研究委員会の最初の委員長のM先生に久々にお会いしました。委員会が立ち上がったのは、ちょうど10年前。このM先生(英語)とS先生(生物)と私がこの年度に越ケ谷高校に転勤して、それぞれに新しい授業を始めました。

 更に年度途中で設置された授業研究委員会はM先生を委員長として、S先生も私も入りました。私にとっては自分の授業研究とともに組織開発の実践研究ができたのはこの委員会のおかげです。M先生はその立ち上げや運営にとても骨を折ってくれました。今でも感謝しています。

 来年度に出そうとしている「入門3」では、この委員会活動の成果を書こうと思っているので、私としてはM先生に会いたかったのです。連絡してみたら「私も小林さんに会いたかったのですよ」と返事。急に日程調節ができてお会いすることになりました。

 食事をしながら約2時間半、楽しい話ができました。私が忘れていた委員会活動のあれこれも思い出しました。あのときの他のメンバーとも会いたいねという話にもなりました。うれしいことです。

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