あの一瞬

【授業研究】「アクティブラーニング入門3」の原稿を書きながら気づいたことです。

 「研究授業」をみんなで見学した後に行われる「研究協議」の方法は100年以上前から変わっていないようです。それは、「伝統的な授業形式」が100年以上当たり前のように続いてきたのと同じです。

 越ケ谷高校授業研究委員会が、この研究協議に代わる形式として「授業者を傷つけない振り返り会」を発明してから約10年がたちます。最近の私は、結構たくさんの「新しい形式の研究協議」があることも知っています。直接、見学したこともあります。でも、何となく物足りないのです。その理由は本質把握の違いである気がしてきました。

 「授業者を傷つけない振り返り会」は従来の研究協議の問題点を明確に把握しました。それは「授業者を傷つけるのが問題だ」でした。付属して「参加者全員の学びになっていないのが問題だ」「次に授業者になりたいという人がいないのが問題だ」もありした。

 そこで、この問題を解決するための方法を組み立てていきました。その結果が、現在ではかなり多くの人たちが、私が直接教えたことがない人たちもが、使い続けているということになっていると思います。

 この本質把握の重要性を私は「KJ法の本質把握ラウンド」や「アクションラーニングの再定義」として学びました。どちらの方法も訓練された指導者がいて、丁寧に組み立てられたシステムの中で本質にたどり着く仕組みになっています。

 しかし、授業研究委員会はそうではありませんでした。みんなでワイワイ話し合っているだけでした。誰かが言い出した「あんなのイジメですよ!」がきっかけだったような気がします。その大胆な発言がメンバーみんなに「そうだよね」と共感を広げた気がします。

 KJ法でもアクションラーニングでも、そしてカウンセリングでも、たまに、「突然本質が降ってくる」ような感覚を経験することがあります。アクションラーニングでは「チーム脳」と表現していることに近い気がします。

 もう、10年も前のことなのですが、あの時の、あの会議の最中の、「あの一瞬」は実はとてつもない瞬間だったのかもしれません。そんなことを思い出しながら、遅々として進まない原稿と格闘しています。汗汗

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