イベントも必要なのかなあ?

【授業研究】休みになって時間に余裕ができたので、撮りためておいたテレビ番組をパラパラとみていると、「町おこし・村おこし」「斜陽産業おこし」などの番組がとても多いことに気が付きます。そして、その手法はどれも「イベント開催」が中心になるようです。そのイベントに向けて、施設をつくったり、おいしそうな料理やスイーツを作ったり、訪問者が参加するスポーツやゲームを作ったり‥ということになるようです。

 私は「人がたくさんいるところ」に出かけるのが苦手なので、この種のイベントに行くことはほとんどありません。興味もありません。それでも、情報収集のつもりでこれらの番組を見続けていて、ふと気づいたのは「多くの人たちはイベントが好きなんだなあ~」ということです。或いは「イベントに出かけると、その雰囲気に巻き込まれて、わいわい騒ぐのが楽しくなるのだろうなあ~」となんとなくは理解できます。私にも何回かは、そんな場所で巻き込まれて騒いで楽しんだことはありますから。

 で、ふと結びいたのが、「授業改善をテーマにしたイベント」です。私は「イベント型の研究授業や授業体験」に概ね否定的です。そういう体験が本当の意味での授業者としての腕を上げることにはなかなか結び付かないと感じているからです。或いは何百人も集まって講演を聞くということに、それほどの効果があるとは思っていないからです。そのくせ、そういう形式の講演会講師を引き受けることもありますが‥。

 いささか矛盾していますが、そのときは「単なるイベント」で終わらないようにするために工夫します。ワンウェイで話す時間を15分程度に区切って、参加者の皆さんに「隣近所で」話し合ってもらい、質疑応答の時間を取る‥これを繰り返すのが、最近の私の方法です。これにより、多くの人たちを巻き込み、「対話的な学び」を促進し、その後の「深い学び」に繋がり、いずれは「主体的な活動」へと転化することを期待しています。

 ‥‥でも、これは冒頭で述べたイベントを企画する人たちが考えていることと同じなのかもしれません。テレビ番組を見ていると、「質の良い活動」は単なるイベントに終わらずに、その後の活動定着に繋がっているようです。「悪い活動」はそのイベントだけで終わってしまったり、尻つぼみになったりしているようです。

 要するに、「授業改善をテーマにしたイベント」も全てが悪いとは言えないのだろうと感じました。多くの人たちを動かすのには、様々なイベントも必要なのだろうと少し理解できるような気がしました。私は苦手ですが、それが好きな人は多いし、一定の効果は上がるということは納得できるということです。それでも、イベントに重心が傾き、現場を軽視する参加者・授業者と、それを助長する人たちには賛同できませんが‥。

 自分がイベントの中心にいることもあります。「単なるイベント」に終わるのではなく、「イベントを盛り上げること」を第一目標にするのではなく、「継続的な授業改善のきっかけをつくり、継続的活動を支えるようなイベントのしくみ」を意識して作っていこうと考え始めました。

◎その「イベント」の紹介です。

 すでに、申し込み受付を開始しました。詳細は以下のURLからご確認ください。

 ・「アクティブラーニング入門5」授業体験+授業計画作成 

       2018/1/14(日)  13:30~16:30  東京・恵比寿

   http://www.kokuchpro.com/event/ALK0114/

 ・「アクティブラーニング入門6」授業改善と組織開発+模擬振り返り会体験 

       2018/1/28(日)  13:30~16:30  東京・恵比寿

    http://www.kokuchpro.com/event/ALK0128/

◎小林のHPはこちら。研修会講師のご依頼もこちらからどうぞ。→http://al-and-al.co.jp

◎「入門2」はこちら→ https://www.amazon.co.jp/dp/4382057477

f:id:a2011:20170719070800p:plain