「教師活動の構造化」〜その特徴と課題

【授業研究】4つの柱に分類してみた「教師活動の構造化」ですが、その特徴と今後の課題について述べておきます。特徴はこの中に「人格」「性格」を入れなかったことです。それらは、授業中の生徒の学習意欲に影響を与えるかも知れませんが、次の2つの理由で「授業研究」にはそぐわないと判断しました。1つは客観的に測定しにくいからです。
 もうひとつは、「上達の指針が見えない」からです。「あなたの授業がうまく行かないのは、あなたの人格に問題があるよ」と言われても、何をどう直して良いのかわからないことです。これが重要です。人格ではなく、技術(スキル)をどう向上・上達させるかを話題にしたいのです。
 課題も2つです。1つは「教師活動の構造化」を更に具体化することです。これには「ユニバーサルデザインの視点を取り入れた授業の研究」が役に立つと目論んでいます。これについては改めて紹介します。
 もうひとつは「学習者(生徒・学生)活動の構造化」をしたいと思い始めました。それは、授業中の生徒の中で、「何が起きているのか」「なぜ起きているのか」を問いかけていくと、なかなかイメージがしにくいことがわかってきたからです。ここを言語化しやすく整理しておくことの必要性を感じています。もちろんここも客観的で科学的な指標を取り上げたいと思っています。「生徒の目の色が変わった」などの表現は排除したいものです。