対話(ダイアローグ)の定義と意義

【授業研究/目標1】物理授業の目的を「科学者になる」と設定した私は、この目的を達成するための目標をどう置くかに悩んでいたと言っても良いと思います。そこに飛び込んできたのが「対話(ダイアローグ)」でした。物理学者=ボームが「対話が大事」と言うのなら、「科学者としての資質向上」にこの「対話」の力が大事だろう、と私はすんなり理解しました。
 一方で、ビジネス界や教育の世界でも「対話」を重視していることを知りました。特に感動したのは「学習する組織(ピーター・センゲ)」でした。その組織論・人間論に感動し、何度も読み返しました。そこには「対話」を以下のように定義してあります。
 ‥チーム学習というディシプリンは「ダイアログ(dialogue)」で始まる。それはチームのメンバーが、前提を保留して本当の意味で「共に考える」能力である。ギリシャ人にとって、「ディアロゴス(dia-logos)」は、「個人では得ることのできない洞察をグループとして発見することを可能にするような、グループ全体に広がる意味の流れ」を意味した。【「学習する組織」ピーター・センゲ著/小田理一郎他訳/英治出版