5月セミナーについて(1)

【授業研究】5/12(土).13(日)のセミナーについて説明をします。昨年から今年にかけて数回実施したセミナーとは内容がだいぶ異なります。その意図を整理しておこうと思います。参加する皆さんにも、これらを理解して来ていただけると、より深い学びになるだろうと期待しています。

 まず、昨年から今年にかけて実施したセミナーは「改めて入門講座を実施する」でした。その理由は2つありました。1つは私の「入門講座」を受けたいという方は多いものの、受けられない方が多いという問題がありました。というのは私は大半が校内研修会や教育委員会主催研修会の講師を務めているからです。その学校の職員か教育委員会に所属する人でないと入れないことになっていました。そこでオープン講座を開きたいと常々思っていました。

 2つ目は「実は授業改善を全くやっていない学校や個人は圧倒的に多いはず」という予想をしていたからです。私は普段、「アクティブラーニング」の動きを起こした中心と言っても良い団体や組織に関わって動いています。渦の中心付近にいると、世界中が激しく渦巻いているように見えるものです。私を講師として呼んでくれる学校や教育委員会も同様です。そういう渦が起きているか、起こそうとしているリーダーがいるところでなければ呼んでくれません。

 具体的に計算してみます。全国の高校の数は約6千校です。私は毎年100回程度の研修会講師を務めていますから、これを毎年100校と計算してみます。定年退職してからの5年間に500校行ったとしても、1/10に足りないことになります。実際には重複して伺っている学校もかなりあります。教育委員会単位の研修会や、小学校・中学校・専門学校・大学なども含まれていますから、訪問した高校数を予想するとかなり少なくなります。ざっと考えて高校の数は半分くらいではないかと思っています。

 1/10の半分。約1/20、つまり5%程度になります。これは様々なイベントに参加している方がたくさんいるように見えるものの、実は同じメンバーがあちこちに参加していることが多いということから、実際に動いている教師の割合を推定した時の数値とほぼ等しくなります。(この推定がかなり乱暴であることは承知です。しかし、次の結論を導くには充分だと考えています)

 その結果、私の結論は「実は授業改善の運動はまだまだほとんど広がっていない」です。それ故、オープン講座で「入門的な講座」を行えばニーズは高いと予想しました。この予想はほぼ裏付けられたと感じています。多くの人が参加してくれたことや、参加した人たちが「初めて授業改善の話を聞きました」「私の学校では誰もやっていません」「私の学校ではアクティブラーニングなんてダメだという人ばかりです」と口々に話していたことがあるからです。【この項続く】

◎5/12(土)13(日)にセミナーを担当します。こくちーずはこちら

 ・2018年5月12日(土) 16:00〜20:00→http://www.kokuchpro.com/event/ALK0512/

 ・2018年5月13日(日)10:00~16:00→http://www.kokuchpro.com/event/ALK0513/

◎以下はチラシです。

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