伝統的な授業はワルモノ?

【授業研究】明日(3/9)、新しい本が出ます。「授業が変わるアクティブラーニング 3 いろいろな授業の方法(小林昭文著/汐文社)」。4巻シリーズの絵本の第3巻です。これを書くときに、私は大きな学びを得ました。

 この第3巻の構想は「色々な新しい授業形式」を紹介することでした。子供たち向けに書いているので「〇〇方式」「△△法」などは不要ですから、「座席のカタチ」「先生の説明のしかた」などに分類して紹介することにしました。そして、それぞれの方法のメリットを紹介し、子どもたちの中にはそれが苦手な子もいるし、隣の友だちが苦手な場合もあるだろうから、そんなときにはどうすればよいかをアドバイスするという仕組みにしました。
 これはこれでよかったと思っているのですが、書き進めるうちに違和感が沸き起こり、手が止まってしまいました。「何かヘン‥」なのです。このまま本にしてしまったら後悔しそうな予感がします。でも、何がヘンなのかわかりません。出版社の予定が狂うのはわかります。迷惑をかけているのもわかります。でも、このまま書いたらまずい‥。
 約3週間書けないままに、うろうろしていました。ようやくわかってきたのが、「伝統的な授業はワルモノ」的なニュアンスになってしまうことでした。下手をすると子どもたちの中には次のように感じる子が出てきそうです。「私の学校(クラス)では、新しい授業なんか全然ない。これでは私はダメになる。学校と先生が新しい授業をやってくれないから、もうだめだ」。
 もし子どもたちがそう感じて毎日を過ごしたら、とんでもないことです。自分が成長できないと思い込み、それは学校や先生のせいだと他罰的に確信したら‥‥「主体的な学び」とは大きく異なる学びになってしまいます。私はそう感じて、そこを手直しするべく構成を変え、「伝統的な授業」の価値・効果・意義をかなりの分量を割いて書きました。「どんな授業を受けたかで人生が決まるのではなく、自分自身がどう学ぶかが大事」ということを強調しました。
 先生たちや、親の立場にある人が、子どもたちに説明するときのポイントの1つになると思います。参考にしていただけるとありがたいです。絵本で大型本なので「高い」のです。ぜひ、学校図書館用にご購入ください。m(__)m
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