振り出しに戻る?

【授業研究】昨日の「産能アクティブフォーラム(京都)」の振り返りを1人でやっています(笑)。正確に言えば、昨日、登壇者の話を聞きながら色々なことを考え始めました。懇親会、2次会ではみなさんとワイワイやりながら考え続けていました。その余韻がまだ残って考え続けているということです。その中で、不思議な気持ちになっています。
 それは、8年前に越ヶ谷高校授業研究委員会を立ち上げる時に考えていたことと、同じところにいるような気がしてきたからです。
 それはアクティブラーニングとは何か?という議論です。昨日の登壇者のみなさんはアクティブラーニングもしくはAL型授業については、様々な方面から論じていました。教育学や教育心理学の視点から、キャリア教育や学校改革の視点から、文部科学省の動向から…などなどです。
 そこから導き出され、懇親会などでみなさんが語り合っていた話は、「なんでもあり」です。AL型授業の型はない、始め方も色々で良い、毎回やるでも良いし時々やるでもよい‥でも、学習意欲をあげなくてはいけない、学習内容の定着を向上させなくてはいけない‥。この議論は、まさに越ヶ谷高校授業研究委員会設立時の話です。
 当時はアクティブラーニングという言葉もありませんでした。ただ、学力向上のためのリードをする委員会をつくるという程度の目的設定だけが与えられていました。議論は当初、様々な授業方式や学習理論を調べることから始まりました。魅力的なものは多々ありました。でもどれかを委員会が採用すれば、教員間に賛否が沸き起こることは明白でした。それは避けたかった私たちは、結局、「なんでもあり」にたどり着きました。
「どんな形式の授業でも、生徒の学習意欲が上がって、成績が上がる授業は、学ぶ価値がある」。これが委員会のたどり着いた結論でした。この視点に立って、色々な授業を取り上げて紹介し、校内で研究授業や「振り返り会」で取り上げていくことにしました。
不思議な感じです。「振出しに戻った」気分もあります。逆に、あの時の結論は「先進的だった」と胸を張りたくなるところもあります。あの時より、知識も経験も格段に向上しました。あの時より、深い意味での、「原点回帰」になっている気がします。
今年の終わりにここにたどり着いたこと、「アクティブラーニング入門第2巻」執筆再開時にここにたどり着いたこと、とても良いタイミングです。昨日、お集まりの大勢の皆様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。