いつも教える側の学生、いつも聞く側の学生に分かれないだろうか?(2)

【授業研究】私はAL型授業を6年間続けていて、この問題を問題として感じたことがありませんでした。それは「教えることが多い生徒」と「教えてもらうことが多い生徒」はいても、それが逆転することはしばしばだったからです。また、いずれの立場も「自分の学習に役立つ」し、「相手の学習に役立つ」し、その上、「チームに貢献できる」ことであると生徒達は自覚していたように思います。
 私は元々、この種の不安を持っていませんでした。それは仮にそのように分かれても、そのことに問題を感じていないからです。「教えること」はまず相手の学習になりますが、同時に自分の学習にもなると理解できれば、それで良いからです。これは昨日書いたような事例が毎年起きるので、これを生徒達に伝えるだけで充分でした。
 逆に、「教えてもらうこと」は自分のためになるのは当然ですが、「質問すること」が相手の学習にもなると理解できれば、それも良いからです。これは授業中に説明していました。教えてもらっている生徒に「もっと質問しようね」「わからないということはチームに貢献することだからね」などと良く言いました。
 それ以外にも以下のことが効果をもたらしたのだと思います。
(1)席自由、が安全安心の場をつくりだした。
(2)グループをつくらないので生徒達は自由でいられた。
(3)リーダー、サブリーダー、(教えてもらう人)の役割を決めないので、生徒達は自由に変化できた。
(4)「教えてもらう事が多い生徒」を低く見たことがない。
(5)結果的には全員が「100点」をとれね仕組みをつくっていた。
うーん、このテーマはもう少し考える必要がありそうですね。(この項終わり)