いつも教える側の学生、いつも聞く側の学生に分かれないだろうか?

【授業研究】大学の先生達からの疑問です。私の高校物理ではこの点がドラマチックに展開しました。まずはその話から。
 授業をAL型に変えると、2年生のA君はとても喜んでくれました。
「先生、この授業すごいよ。こんなに楽しくて、理解できる授業は初めてだよ」
 私も恐る恐る始めていましたから、とても嬉しかったです。ところが、3回目の授業のリフレクションカード(感想カード)には「友達に悪い気がしてきた」と書いてありました。「僕にとってはいい授業だけど、友達は教えるだけで悪いことをしている気がする」というのです。困りました。他のリフレクションカードを読んでいくと、A君に教えていたB君がこう書いていました。
「わかっていたつもりでA君に教えていたら、うまく説明できなかった。それでまた読み直したり、考えたりして教えた。教えることでもっとよくわかった」
 次の授業でこれを生徒達に伝えました。それから、質問する側も教える側も積極的になった気がします。こういう仕組みを教室の中でどうつくるかが、大切なのです。(この項続く)