授業研究AL&AL

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技は〈創る〉と〈使う〉の二重構造とはどういう意味か?

2 技は〈創る〉と〈使う〉の二重構造とはどういう意味か?
⑴    意識を自分自身に向けるのが「創る」段階 
私の空手の恩師=南郷継正は「科学的上達論」を編み出し、誰でもきちんと練習をすれば強くなる道筋を明らかにしました。その根本理論は以下です。まず「技の本質」は〈意識の集中力〉です。身に付け方の順序は以下です。①最初は「技の形」をとることに意識を集中します。②次に「正しい形で動かす」ことに意識を集中します。これは「使い方を創る段階」とも言えます。ここまでが「創る段階」です。要するに「技を創る段階」では「意識を自分自身に向ける」必要があるということです。
 例として「箸の使い方」を取り上げます。①「技の形をとる」では、片方の箸を手のどこに乗せるか、もう片方はどこに乗せるか、を学びます。②「動かし方を身に付ける段階」では箸の先をぴたりと合わせて、人差し指と親指を使って閉じる・開く動作ができるようにしていきます。この段階までは、「ごはん」や「魚」という対象は意識しません。こうして『自分の手・指に意識を込めて正しい形で、正しい軌跡で動かせる』ようになるまでが「技を創る段階」ということです。
 授業者スキルを例にとると、表情や声の大きさを意識しながら説明をするのが、①「技を創る」段階です。②話の内容や分量に応じ、声の大きさや速さを変えて説明をすることが、「技の使い方を創る段階」ということになります。

⑵    意識を対象に向けるのが「使う」段階
前述の②の段階を超えると、自分自身のことをあまり意識しなくても「箸の動かし方や力の入れ方を適切に変化させることができる」ようになります。「ごはん」や「魚」に応じて微妙な力の入れ方を練習して覚えていくことになります。
 この段階を乗り越えると、テレビを観ながら、家族と歓談しながらでも自在に箸を使って食事をすることができるようになります。この段階を③「技を使う段階」といいます。この時の意識は「自分自身」ではなく、「対象」に向いていることになります。
授業者スキルで言えば、「コンパクトに説明する」「生徒の顔を見て笑顔で説明する」等が「自分自身の説明の仕方や表情をさほど意識しなくても」、楽にできるようになるということです。教室の右側や左側を見たり、奥や手前を見たりしながら、時間を確認しながら、声の大きさを変えたり速度を変えたりできるということです。ストップウオッチを見ながら予定通りに話を終わることができる段階です。
ここまでくると空手などの武道の世界では、「試合(組手)」ができるようになります。相手の予想外の動きに対しても、きちんと対応して突きを出したり、蹴りを出したりしても、それぞれの技の形を崩すことなくほぼ自在に使えるようになります。
居眠りしている生徒にやんわりと声をかけたり、質問に対応したりしても、予定通りに説明を終わらせることができたら、自由自在に技を使える段階、ということです。

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