「一大事とは今日只今のことなり」

【授業研究】志村けんさんが亡くなったのはショックでした。大喜劇王の死というだけではなく、同年代だからです。彼は1950年2月生まれですが、私は1952年8月生まれです。でも、彼は愛煙家で私はタバコは吸わないし酒もそれほど飲まないし、彼はBCG接種義務化の前に生まれ私は義務化のあとに生まれたし‥などと思っていました。その後、もっと若い有名人やスポーツ選手の感染が続々と報道されました。小池知事が「それらの人がみんな『まさか私がかかるとは思わなかった』と言っている。それが問題」と発言しました。どきりとしました。

 私もまさに「まさか私が」と感じていました。他人事(ひとごと)のように情報を集め、推理小説を読むように分析と推理を楽しんでいました。これでは罹患したら「まさが私が?」と思いながらそのまま死ぬかもしれません。志村氏は転院した時点で意識がなく、そのまま最後まで意識がなかったという報道もあります。それは辛い。

 「誰からうつされるかわからない」「自分が誰かにうつすかもしれない」と考えなくてはならないのだと、ようやく他人事ではなく、自分のこととしてとらえることができるようになりました。夜の飲食店での濃厚接触が多いのもどきりとしました。バーやナイトクラブなどに出入りしているわけではありませんが、「経済が回らないのはいけないから、飲みに行こう」と人を誘っていました。3.11とは次元の違う危機なのだとようやく理解できてきました。

 予定していた研修会講師は大半が中止・延期になっていますが、「3つの密」を避けて実施する研修会もあります。「うつらないように・うつさないように」しなくてはなりません。日本以外の元首が「戦争なのだ」と発言していることの意味も、ようやく自分のこととして受け止めることができてきました。今はまず「生き延びる」ことが大目的なのだと。「生き延びたら復活できるのだから」ととらえるべきなのだと。無差別空襲の下で逃げ惑うのと同じことなのだと。

 ある知人のメールに遅れて返信したら「死んだのではないかと心配した。とりあえず生きていることが分かってよかった」との返事。世の中はそういう時期なのだと感じました。それに対して「私の生存証明はブログ」「そうだった!」とやりとりしました。

 では死んだときは?色々な準備も必要です。それもにらみつつ、研修会の準備、雑誌の原稿作成、ビジネス開始の基礎作り‥やるべきことはたくさんあります。ぼんやりしている場合ではありません。ようやく気合が、スイッチが入ってきました。

 生き延びるために努力します。「うつらないように・うつさないように」、マスク・手洗い・うがいをします。規則正しい生活で免疫力を高めます。みなさんもご一緒に。

 「一大事とは今日只今のことなり(道鏡慧端※)」の言葉を久々に思い出しました。

道鏡慧端(どうきょうえたん)=江戸時代・臨済宗の禅師=臨済宗中興の祖・白隠禅師の師。私は「今日只今=コンニチタダイマ」と教えられましたが「今日只今=キョウタダイマ」という読み方もあるようです。

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