プロテウスのように‥

【授業研究】「プロテウスのように変幻自在のキャリア形成」が必要だと言ったのはアメリカの心理学者ダグラス・ホールです(1976年)。私がこの言葉を知ったのは2000年前後、カウンセリングに精通したと言えるようになり、キャリア教育を学び始めたころでした。人類に火をもたらしたプロメテウスと混同されることもありますが、一字違いで様々なものに変身する能力を持った神様の名前です。

 リンダ・グラットンは「LIFE SHIFT」で「100年人生=マルチステージの人生」を生き抜くのに必要なのは「有形資産と無形資産」、その無形資産の内訳は「生産性資産・活力資産・変身資産」としました。この変身資産は「プロテウスのように変幻自在のキャリア形成」の概念を受け継いだ表現だと理解しています。

 私は変身資産を鍛えるのには、グラットンが言うように「マルチステージ」という変化が不可欠だと感じています。振り返ると私の変身資産を鍛える初めの体験は「転校の連続」からだった気がします。いささか自閉症スペクトラムの傾向がある私は環境の変化に弱く、転校の度ごとに震え上がったり閉じ籠ったり暴れたりしていました。今になってみるとその「トレーニング」のおかげで、その後の、物理学→空手→高校教師→カウンセリング→キャリア教育→授業改善→大学教授→作家・コンサルタント‥などの大変動に耐えられた気がしています。耐えるとごろか、楽しみ始めている気もします。

 昨日のブログで表明した「大学退職」にはたくさんの方からメッセージをいただきました。大学内のネットワークで流した「退職のご挨拶メール」には思いがけない人からのお返事も含めてたくさんのお返事をいただきました。ありがたいことです。改めて御礼申し上げます。「お別れメール」が「新しい出会い」につながりそうなこともうれしいことです。この顛末はこのブログでお知らせしていきます。お楽しみに。

 なんてことを改めて振り返る気になる「新しい出発(たびだち)」です。ビジネスパーソンとしての出発です。ビジネスとして学校教育を中心とした「教育」に関わる人たちへの支援をしていきます。他の「教育ビジネス」と異なるのは「25年間の授業者(+6年間の大学授業者)」という経験を持っていることです。「時々実施する特別な授業」ではなく「毎日実践する普段の授業」を指導対象にしていることです。更に「生徒や保護者のために我慢や自己犠牲をする授業改善」ではなく「100年人生を逞しく歩き抜くためのセンセイたちの変身資産を高めるための授業改善」を目指しています。

 「株式会社 AL&AL研究所 代表取締役」「授業改善アドバイザー」として活動します。ビジネスパーソンとしての学習と準備も始めています。その成果は少しずつこのブログでお知らせします。もうすぐ68歳になりますが、大学卒業時のフレッシュマンの気分です。よろしくお願いします。

◎「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)」は

 こちら→https://www.amazon.co.jp/dp/4382057744/

f:id:a2011:20190822064657p:plain

◎お問い合わせ、研修会講師等のご依頼はこちらへとうぞ。

  →akikb2★hotmail.com ★をアットマークに替えてください。