NASAゲームの気づき

【授業研究】コンセンサスゲーム「NASAゲーム」を体験した先生のコメントです。

「ルールを決めることにより、子どもたち全員が楽しく活動に取り組むことができると思いました。多数をしない、リーダーを決めない、じゃんけんしない、黙ってい人をほおっておかない、時間を守る…など」

 これはとても大事な発見です。しばしば「自由に話し合ってください」と指示する授業がありますが、これは生徒・学生にとっては案外不自由です。同じことが大学の授業のリフレクションカードでも出てきます。

 大学では「アクションラーニング・セッション」をひたすら繰り返させます。最初は手順表だけを示してやらせます。次は「沈黙を大事にしてみましょう」と指示して気づきを共有させ、書かせます。そのあとは「〈〇〇さん〉と呼びましょう、スクリプトを見ないで相手を見て発言しましょう、メモを取り過ぎないようにしましょう‥」と次々に意識すべきことを増やしていきます。

 今年度の授業ではこれが増えてきて以前意識できた項目が忘れがちになることが分かったので、「十数個のチェックリスト」を新たに用いてセッションを進めました。14回の授業の最終盤の数回は私が何も言う必要はなくなります。最後まで真剣な話が続き、その後も静寂の中でのリフレクションカード記入が続きました。

 そのころ学生が書いてきたコメントです。

「最初のころは〈質問だけ〉〈相手の目を見て〉〈メモを取り過ぎない〉‥などのルールやチェックリストがとても窮屈でした。でも、みんなが当たり前にできるようになってきたら、その方が〈人の発言を良く聴く〉〈深く考える〉〈色々な角度からの質問をする〉ことができるようになりました。今日のセッションではとても深い問題を話し合うことができました。問題提示をした人は涙ぐみながら深い気づきを話してくれました。ルールが話し合いを自由にしてくれました」

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