教師の仕事をしながら目指すものは?

【授業研究】昨日のブログを書きながら、最近しばしば考えるようになっているテーマがまた思い浮かびました。それは「教師としての仕事をしながら私たちは何を目指すのか?」です。多くの方が「子どもたちのため」とおっしゃいます。「学校のため」「地域のため」も良く聴きます。もし、それだけなら「自己犠牲」の連続です。

 その上、忙しくて余裕がなく、24時間教師としての意識を持ち続けて、自宅でも教材作成などの仕事をしづけてるのなら、モダンタイムス(チャップリン)より悲惨です。(映画に描かれる工場労働者はロボットのように働き続けるものの、工場の外では仕事のしようがないので、そこは個人の時間でした。教師の仕事は学校の外でもできるという意味でもっと悲惨なのかもしれません)

 「スリーステージ(グラットン)」の時代なら、それも悪くなかったのかもしれません。定年退職後は「良い先生だった」と周りから一定の評価を受け、時には教え子の結婚式などに呼んでもらって、楽しい思い出に浸ることもあり‥退職金を使い切ることもなく老後を終えることもできたのかもしれません。

 しかし、「人生100年時代」が現実化し「80歳までは働く必要が出てきました(グラットン)」。「マルチステージ(グラットン)」を生き抜くには有形資産とともに3つの無形資産(生産性資産、活力資産、変身資産)が必要だと言われています。

 となると教師は自己犠牲ばかりをし続けていたら、定年退職後に生き抜く力を身に付けることができるのでしょうか?昔から、様々なキャリア発達理論が指摘してきたように「目の前の問題を解くとともに、次のステージに役立つ力を身に付ける」仕事のしかたが益々必要になってきているのだと思います。最前線で働く先生たちにそういう意識を持って仕事をして欲しいものです。

 校長などの管理的立場にある人たちには「先生たちの〈生きる力〉を高める」ための指導・支援をして欲しいものです。

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