【授業研究】しばしば新しい授業をつくるためにグループワークの方法や手順、ワークシートにばかり力が注がれている気がします。伝統的な授業スタイルが軽視されている気がします。しかし、ワンウェイの授業スキルが低いために、グループワークがうまく行かない状況が生じています。
そのひとつは授業開始時の「導入」の段階です。グループワークを効果的に行うには、ワークを始める前に生徒たちに「何を目的に、どんなワークを、どんな手順で、何分間でおこなうのか。何に留意すべきか」を短時間で説明する必要があります。そのために、掲示物やパワポのスライドを用意する必要があります。
ところがここがうまく出来ない授業者がかなりいます。その一例が以下です。
・始業チャイム前に教室に入っていない。
・「規律・礼」や出欠確認がもたもたと長い時間続く。
・プリント配布がもたつく。
・説明がだらだらと続く。繰り返しが多い。
・説明の途中で生徒に注意したり、思い付きの余談が挿入される。
・「あー」「えーと」などの無意味な発声が多い。
・予定時間をオーバーして説明する。
私は上記を「授業のロスタイム」と呼んでいますが、このロスタイムが多いと生徒たちは集中力を低下させます。その結果、グループワークをどうやればよいのかが伝達されません。これがワークの質の低下や失敗を招きます。
「新しい授業」を成功させるためには「伝統的な授業スキル」を見直す必要があります。以前より更にレベルの高い「指示・説明スキル」としてブラッシュアップする必要があります。
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