厳しい先生のクラスはグループワークをしない?

【授業研究】親しい若い知人が教員免許をとるために大学に通っています。現在は中学校で教育実習中とのこと。その途中経過を聞きました。まずは彼女の出身中学なのですが、自分が在学していたころと生徒の様子が一変したとのこと。
 「驚きました。授業中も休み時間もみんなとても真面目。キャーキャー言って騒ぐ生徒などいないんです。全校集会に移動する際も、教室の前に2列に整列して、静かに移動するのです。集会場に入って、そのまま整然と整列ができてしまいます。私たちがいた時は大騒ぎだったのに‥‥」
 そんな学校でいわゆるアクティブラーニングは行われているのかと尋ねると、「ほとんどない」との返事。「ほとんどワンウェイの講義ですね。時々、ビデオを見せたり、ワークシートに書かせたりしていましたが、それは生徒の眠気防止のために入れているような感じでした」。
 彼女自身は自分が授業をやるときに、少しグループワークを入れてみたようです。すると‥「クラスによって反応が違うのに驚きました。私の指導担当の先生は穏やかなベテランで生徒たちをやんわりとまとめています。このクラスで『次の作業は話し合っていいよ』と指示すると、隣同士や前後でワイワイ始まります。こわい先生が担任のクラスで全く同じように指示しても誰も話しあいません。私の指示が聞こえていないかのように無反応です。驚きました」。
 生徒指導(生活指導)のメッセージが強力に「しゃべるな、動くな」と締め付けている学校では、「主体的・対話的で深い学びの実現」はなかなか困難なのかもしれません。