パネルディスカッションに向けて

【授業研究】11/22(火)に岩手県で行われる「課題別サミット」の後半で講演とパネルディスカッションに登壇します。その内容と方法について登壇する方やコーディネーターとメールで打ち合わせをし続けています。
 パネルディスカッションは難しいと思っています。本来はステージ上のパネラーとフロアーのメンバーとの間で質の高い対話が生まれることを目指していると思っています。しかし、現実にはステージからフロアーへのワンウェイの話だったり、ステージ上のパネラー同士の発言も相互に有機的な反応を起こすことのない言いっぱなしだったりします。フロアーから出た貴重な発言をコーディネーターが捨ててしまうこともあります。
 これまで何回となくパネルディスカッションに参加してきましたが、とても満足したのは1回だけです。カウンセリングに関わる全国大会でのパネルディスカッションでした。私はパネラーとして参加しました。コーディネーターは精神科の医師でもあり大学教授でもある大ベテランでした。この大先生も「パネルディスカッションは失敗ばかりだ」と発言されていました。「だから成功させる」と意気込んでいました。ものすごかったのは、数人のパネラー全員を集めて、数回の学習会を開いたことでした。
 たかが、90〜120分程度のパネルディスカッションの準備に、その数倍の会議を行ったことになります。これはすごいものになりました。フロアーの300〜400名と数名のパネラーの一体感を感じることができました。感動的な体験でした。この「良い体験」が私には一種のトラウマです。あまりにも良い体験をしたので、それ以外のパネルディスカッションを「違う」と感じてしまいます。
 今回はメールのやりとりを通してかなり綿密に準備をしています。そのやり取りの中で私の講演とパネルディスカッションの時間配分も変え、テーマも変え、「問い」も設定し直し‥‥これらの経過を基に参加者に「事前連絡」をしました。参加する方に問題意識をもって参加してもらい、講演に様々な問いかけをもって参加してもらうためです。そこで生じた疑問や意見を出してもらおうというものです。ここまではかなり順調です。あとは私の講演内容です。あと1週間程度で書き上げなくてはなりません。他の仕事も抱えていて日程的には厳しいのですが、気合は入ってきました。
 ご参加の皆さんには「お楽しみに」とお伝えします。ご参加でない方にも、この講演・パネルディスカッションはオープンになるはずです。12月ごろに公開予定の私のHPでもお知らせしたいと思っています。ご期待ください。