「AL型授業では教師のスキルが落ちる?」

【授業研究】ある研修会の中で上記の質問がありました。その日は、AL型授業に取り組み始めた社会科の先生の実践発表があり、それを聞いた後に質問と回答を通して学ぶ時間をとっていました。そこで出たのが上記の質問でした。
「説明が少なく、板書もほとんどしない授業をやっていたのでは、私たち教員の知識を蓄えたり、説明したりする力や、板書するのはつかないのではないですか?」という趣旨でした。
 質問された発表者が戸惑ってしまったので、進行役の私が説明しました。
「それは『教師に必要な力』は何かということですね。これまでは圧倒的な知識と、1時間話し続ける力と、書きまくる板書の力が必要だったかもしれません。しかし、これからの教師に必要な力は、生徒たちに「主体的な学びを促進する力」や「協働的な学びを促進する力」が必要なのです。教師がどんなに記憶力が良くてもインターネットの力にはかないません。板書の力が優れていても、パワポやKP法で提示する時間短縮にはかないません。
 ただ、古典的な力は全く不要と言うわけではありません。膨大な知識と専門領域に対する深い理解が、生徒たちを考えさせるためのしかけづくりや課題のつくり方に役立ちます。上手な板書をする力は、「コンパクトな説明」「構造的な図解」などに役立ちます。1時間話す力は5分で端的に説明する力に転用できるはずです。
 要するに、将来、教師に求められる力はこれまでに求められてきた力とは大きく異なります。でも、これまでの授業で役に立ったスキルは新しい力に転用できることが多いと思っています。その意味で、まずはハイブリッドと捉えてよいと思っています。ここはAL型授業を広める時に大事な視点ですね。良い質問をありがとうございました。