「小さい声で話す‥」

【授業研究】沖縄の「キャリア教育expo2014」の中でパネルディスカッションのパネラーとして、あまり打ち合わせをすることもなく登壇しました。終盤になって、司会の方から「あなたが普段大切にしていることは何ですか?」と問われました。準備していなかったので、その場で思いついたことを答えました。
「小さい声で話す、ゆっくり歩く(生きる)、無理をしない」
とっさに思いついたことは、案外、本音が出るものです。自分の発言を補足しておこうと思います。(誰もそのあと質問してくれなかったので‥(笑))

「小さい声で話す」
  授業中に大声で話す先生が多いことに最近ますます違和感があります。大きな声は威圧的です。聞いている生徒たちを怖がらせます。「しゃべるな、動くな、俺の言うとおりにしろ」というメッセージを伝えるのには効果的ですが、能動的な学習(アクティブラーニング)を引き起こすことは困難です。普段人と話す時も、大勢の人の前で話す時も、私は人をコントロール(制御)したくないので、小さい声で話します。

「ゆっくり歩く(生きる)」
 学校では「ゆっくり歩く」を心がけていました。忙しそうにしていると、生徒は相談しにくいからです。声を掛けられたら、止まって生徒に正対して話を聞くことも心がけていました。これを、20年も意識的に続けているうちに「ゆっくり歩く」=「ゆっくり生きる」に転換していきました。ゆっくり歩く(生きる)と周りが見えます。周囲の人たちの声が聞こえます。それらを心に留めることができます。気づきも広がります。

「無理をしない」
 「なにくそ」と頑張ると、たいてい何かを見失います。身体にも負担がかかり、疲れたり、倒れたり、になりがちです。特に大切な場面(人前で話す、大事な発表するなど)の直前には、疲れた身体と心で臨むことは絶対に避けようと心掛けています。だから、無理をしません。もう1つ。私が無理をすると、周りの人にも「無理をするべきだ」「無理をしてでもやり遂げろ」というプレッシャーを与えます。これを避けたいのです。私は人を振り回したくないと思っています。